巷ではオーガニック食品や健康食品など、体の健康に注目が集まってますが、皆さん歯の健康には自信がありますか?
私の歯は健康ですと自信を持って言える方は少ないのではないでしょうか?
歯の健康の判断基準として、見た目や噛み合わせ、虫歯、口臭、など色々ありますが、中でも私が注目したいのは歯周病です。
現代の日本は「歯周病大国」と呼ばれており、35歳以上のなんと約8割が歯周病だと言われているのです。
歯周病は虫歯と違い、痛みがなく自覚症状がほとんどありません。ですので、気づいた時にはもう手遅れ…なんて事もよくあります。
皆さんの歯は歯周病ではありませんか?
では、歯周病は歯医者さんに通えば簡単に治るものなのか?
答えはNOです。しかもなんとこの歯周病というものは一度進行するともう治すことができないのです!
実はここが歯周病が最も恐れられている要因で、知らなかったという方もきっと多いはずです。
歯周病とはつまり歯を支えている骨が溶け出してしまっているので今以上の進行を止めることはできますが、元に戻すことはできないんですね。
歯周病は本当に恐ろしい病気です。
そしてもう元には戻らないとなるとやはり「予防」が重要となってくるわけです。
しかしながら日本では定期的に歯科医院に通っている人が少ないという現状があります。
きっと皆さんも痛みがでたり、歯に異変がない限りは、忙しい生活の中で歯医者さんに足を運ぶことはあまりないと思います。
ですがアメリカなどの健康先進国ではこの「予防」が当たり前で、虫歯や歯周病になる前に定期健診に行き、早期治療、矯正などをするのが一般的なんですね。
その違いをわかりやすい実例でお伝えすると、満80歳の時に健康な歯が残っている数が、アメリカでは平均15本も残っているのに対し、日本は平均4本以下という結果があります。
例えば毎日の歯磨きに焦点をあてても、頑張って歯磨きをしている方もいますが完璧に磨けている日本人なんて実はほとんどいません。
こういった問題を解消するためには、やはり歯科医院に行き、プロフェッショナルケアを施してもらい、正しい歯ブラシの使い方、定期的な健診による早期発見と治療を行いましょう。
そうすれば20年後、30年後でも自分の健康な歯でおいしいものをおししく食べたり、人前で大きな口を開けて笑うことができたり、当たり前の幸せをずっと感じることができるでしょう。
そうとわかれば今すぐお近くの歯科医院へ検診の予約をするしかないですね。
忘れないでください、病気になってからでは手遅れです。
歯は治療するのではなく予防していくことがなによりも大切なのです。
私は日本人の歯がいつまでも健康に、そして美しく生きられることを心から願っています。
文 / S. 高橋(歯科助手・歯科衛生士)