かなしい幼児期を過ごしていたハリーが、少しずつ仲間をみつけることで試練を越え、10年の時をかけ紡いできた長い長い物語が、いよいよ完結のときを迎えます。
「別れには出会いが付きもの」と自分をなぐさめながら、寂しい気持ちをバネに映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」を解説いたします!
映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」のネタバレを記載しています。未視聴の方はお気を付けください。
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映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」作品情報
公開日 | 2011/7/13 |
---|---|
監督 | デヴィッド・イェーツ |
原作 | J.K.ローリング |
脚本 | スティーヴ・クローヴス |
キャスト | ダニエル・ラドクリフ ルパート・グリント エマ・ワトソン ほか |
音楽 | アレクサンドル・デスプラ ジョン・ウィリアムズ ニコラス・フーパー |
上映時間 | 2時間10分 |
配給 | ワーナー・ブラザース |
興行収入 | 96億7000万円(日本) |
映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」キャスト一覧
映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」あらすじ
「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」をまだ見ていない方は、絶対にPART1からご覧ください!!
ハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)は、ヴォルデモート(レイフ・ファインズ)の元から助け出したゴブリンのグリップフック(ワーウィック・デイヴィス)と、ギャリック・オリバンダー(ジョン・ハート)を匿っています。
分霊箱のありかを探るため2人を問いただしたところ、グリップフックが「グリンゴッツ魔法銀行にあるベラトリックス・レストレンジ(ヘレナ・ボナム=カーター)の金庫があやしい」と言うのです。
グリップフックは、グリフィンドールの剣との交換を条件に銀行への侵入を手伝うことに。
ヴォルデモートに迫られてニワトコの杖のありかをバラしちゃったオリバンダーさんを、結構責めるハリー。幼さ滲みます
ロン・ウィーズリー(ルパート・グリント)とハーマイオニー・グレンジャー(エマ・ワトソン)と連れ立って、グリンゴッツ魔法銀行の金庫への侵入に成功したハリーたちは、分霊箱であるハッフルパフのカップを見つけます。
しかしグリップフックは、ハリーたちを金庫に閉じ込めたまま剣を片手に逃げてしまいました。
ハリーたちは、強制的に金庫の番をさせられていたドラゴンの背に乗って、天井を突き破り空高々と飛び出すことで銀行脱出に成功します。
♪「さあ 行こうぜ」
あらすじ”起”:4つ目の分霊箱・ハッフルパフのカップを破壊
ドラゴンに救われたハリー・ロン・ハーマイオニーは、白髪で髭姿の老人に呼び止められます。
彼の名はアバーフォース・ダンブルドア(キアラン・ハインズ)といい、亡くなったダンブルドア校長の弟でした。
ハリーと両面鏡でつながっていたダンブルドアっぽい人影は、アバーフォースだった!ツンケンしてるけど優しい人なんです。兄ちゃんと仲悪め
アバーフォースの家には亡き妹・アリアナの肖像画が飾られており、絵はホグワーツ魔法魔術学校とつながっていました。
ネビル・ロングボトム(マシュー・ルイス)の案内でホグワーツへと戻ったハリーたちは、危険に満ちたホグワーツの現状を感じます。
生徒や教師の誰もに、ヴォルデモートの声が聞こえるほど、死はすぐ隣に迫っていました。
脳に直接語りかけるタイプのヴォルデモート。
「1時間だけ待ってやろう」とかゲームみたいでジワる
新たな分霊箱を探すハリーと別行動をとり、ハッフルパフのカップを破壊しようと目論むロンとハーマイオニー。
バジリスクの歯で、ハッフルパフのカップの破壊に成功した2人は、生命力みなぎり、ついにキスをします。
ロン&ハーマイオニー永遠なれ
あらすじ”承”:5つ目の分霊箱・レイブンクローの髪飾りを破壊
一方のハリーは、ルーナ・ラブグッド(イヴァナ・リンチ)が機転を効かせたおかげで、新たな分霊箱であるレイブンクローの髪飾りを手に入れます。
ハーマイオニーたちが4つ目の分霊箱を破壊したことで、ヴォルデモートの衰弱が進んでいました。
見かねた死喰い人(ヴォルデモートの従者)たちは、一気にホグワーツ城へとなだれこみます。
髪飾りを手にしたハリーの元へも、ドラコ・マルフォイ(トム・フェルトン)が差し向けられました。
もうドラコなんて屁でもないハリーたち、ちょちょいでかわして、なんなら死にそうなドラコたちを助けてあげる始末。終始“バイバイキーン顔”のドラコすきだよ(推し)
ハリー・ロン・ハーマイオニーのスペシャルフォーメーションでレイブンクローの髪飾りを破壊することに成功しました。
一時の興奮を胸に歩く3人の前で、ヴォルデモートの蛇・ナギニによってセブルス・スネイプ現校長(アラン・リックマン)が殺されてしまいます。
死に際のスネイプは、ハリーに「私の涙を掬って憂いのふるいにかけろ」と言いました。
言う通りにしたハリーは、憎いほど厳しく、ときに理不尽に自分を扱ってきたスネイプがハリーの亡き母・リリーへの初恋を永遠に携え、リリーの目を持つハリーを命がけで守っていたことを知ります。
精一杯の言語化…!スネイプの涙が憂いのふるいに入らなければ得られなかったカタルシス…!このシーンを巻き戻して何百回観たかわかりません。秒で泣ける
スネイプの真実と同時に、自分自身が分霊箱のひとつであることを知ってしまったハリーは、絶望と困惑に揺られながらヴォルデモートの元へと向かうのです。
あらすじ”転”:6つ目の分霊箱・ハリーを破壊
禁じられた森へと向かったハリーは、アルバス・ダンブルドア(マイケル・ガンボン)の形見である金のスニッチを手に取ります。
スニッチには“私は終わる時に開く”と刻まれていましたが、死を覚悟したハリーの前で開き始めました。
中からは蘇りの石が出てきたのです。
蘇りの石は死の秘宝のひとつで、愛する人たちを死から呼び戻す力をもつ石です!
ハリーを取り囲むのは、両親やシリウス・ブラック(ゲイリー・オールドマン)といった、先に死の世界へと旅立った家族たちでした。
自分への愛を充分に感じ、ハリーは蘇りの石を手放します。
森を進むと、ヴォルデモート一派にルビウス・ハグリッド(ロビー・コルトレーン)が捕えられていました。
大切な人たちを守るため、死を覚悟したハリーは杖を取り出すこともせず目をつぶり、ヴォルデモートが全力でひり出した死の呪い“アバダケダブラ”を全身で受け止めます。
次の瞬間ハリーは、“死後に行き着く”とされる辺獄でダンブルドアと再会しました。
辺獄には、ヴォルデモートのかけらが“救うことのできない状態”で寝転がっています。
血まみれの哀れな怪物。地面に転がってらぁ
ダンブルドアはハリーに、友とともに前進するか、死後の世界に留まるかを選択させました。
分霊箱としてのハリーは破壊済み!生き返れたら最高すぎる!ご都合主義?ノンノン魔法世界最高!!
あらすじ”結(ラストシーン)”:7つ目の分霊箱・ナギニを破壊
横たわるハリーの生死を、ナルシッサ・マルフォイ(ヘレン・マックロリー)が確認します。
息を吹き返したハリーを、なんとナルシッサは見逃し、ヴォルデモートに「ハリーは死んだ」と報告したのです。
激アツ…!後で解説します
ハリーが生きていることを知らないヴォルデモートは意気揚々とホグワーツ城へ戻り、生徒や教師たちの前でふんぞり返りました。
すると、「ハリーは死んだ!私の下につけ」と叫ぶヴォルデモートの前に勇み出たネビルが、宣戦布告したのです。
ネビルの凄まじい勇気に震え、ハリーは杖を振り上げ、取り戻した生命を見せつけるかのようにヴォルデモートに立ち向かいます。
ついにヴォルデモートと対峙したハリーは、1対1で戦いに挑むのです。
一方、ホグワーツ魔法魔術学校の面々は、各々の勇気を振り絞り、地道にヴォルデモート一派を倒していきました。
敵との戦いに奮闘するネビルの前に、“真のグリフィンドール生”の元に現れるグリフィンドールの剣が現れます。
勇気にあふれ大胆不敵なネビルが剣を手にするのは当然!
ネビルは、グリフィンドールの剣でナギ二を切ったのです。
全ての分霊箱を破壊され、たいそう弱ったヴォルデモートは、ハリーの一撃に散り散りの灰となりました。
たくさんの仲間を失ったけど、勝った!勝ったぞ!
“勝者になつく”性質をもつ世界最強の杖・ニワトコの杖は、いまやハリーの手中に。
ハリーは、ニワトコの杖を真っ二つにして谷底へ投げ捨てました。
NO MORE WAR
ー19年後、ハリーは妻のジニー・ウィーズリー(ボニー・ライト)と子どもたちと一緒にホグワーツ特急のそばにいました。
息子の名はアルバス・セブルス・ポッター。
2人の偉大な校長の名がついたハリーたちの次男は、立派な魔法使いとなるはずの、気高い少年です。
完
「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」死亡者一覧
死亡者一覧
- グリップフック
- ラベンダー・ブラウン
- コリン・クリービー
- リーマス・ルーピン
- ニンファドーラ・トンクス
- ベラトリックス・レストレンジ
- セブルス・スネイプ
- ナギニ
- ヴォルデモート
多くの死者が出た本作ですが、スネイプとヴォルデモートについては後で詳しく触れるとして、この項ではラベンダーとベラトリックスの最期についてお話します。
ロンのくちびるがむけるほどキスしまくっていたかつてのガールフレンド、ラベンダー・ブラウン(ジェシー・ケーブ)。
前々作「ハリー・ポッターと謎のプリンス」でハーマイオニーが恋敵として忌み嫌っていたラベンダーが、残忍な狼人間であるフェンリール・グレイバック(デイブ・レジェノ)の餌食となり死んでしまいました。
ラベンダーの死体にまとわりつくグレイバックを剥がしてやったハーマイオニーにグッときました
憎きベラトリックスをやっつけたのは、我らがウィーズリー家の最強かあちゃん、モリー・ウィーズリー(ジュリー・ウォルターズ)!
あっけなく死んだベラトリックスを前に興奮を隠せないモリーが、勝利と子どもたちの安全を勝ち取ったときの微笑みたるや!
脳に刻みつくほどアツい1シーン!
映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」ネタバレ
映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」のネタバレをご紹介します。
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この記事では、映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」のネタバレを記載しています。未視聴の方や、PART1をご覧になっていない方は、お気を付けください。
ハリーが死なずに生き返った理由
辺獄でダンブルドアがハリーに与えたのは、「選択の自由」でした。
全編を通して選択することの重要性を説いてきた「ハリー・ポッター」シリーズの、まさに“終着駅”で問われる最後の選択は死ぬか生きるか。
直前に蘇りの石によって死者の側ともつながりを感じていたハリーは、仲間と笑い合える“生”を選んだのです。
ダンブルドアのことだから、辺獄でハリーを迎えられるように細工していたんじゃないかな。粋なお方だから。
そしてナルシッサの温情…というか我が子を大事に思う気持ちが、瀬戸際でハリーを救いました。
自分を目の敵にするドラコを度々救っていたハリー。やさしいハリーを最後に救ったのは、ドラコの母としての意地か
ナルシッサは、実は死喰い人ではありません。
ナルシッサによる人間としての選択が、ハリーを死の淵から救い出しました。
蘇りの石を禁じられた森でハリーが捨てた理由
「石に頼らずとも生きていける」という、強い愛の存在を身近に感じたからでしょう。
ダンブルドアがハリーに授けた蘇りの石は、ハリーの大切な人たちを死後の世界から“一時”呼び戻します。
死後の人間たちもまた、ダンブルドアと同じように「死は怖いものではないが、私たちはいつもあなたの側にいる」と死と生をハリー自身に選択させていました。
死んでしまった人たちを思い、つらい日々を過ごしてきたハリーが、最大の敵に立ち向かうためにした選択は…
森に石を捨て、過去を胸の中へ留めながら未来へと進む覚悟を決めたのでした。
裏切者?味方?スネイプの死
徹底的な味方でありながら、庇護対象であるハリー本人に「裏切者」とレッテルを貼られ嫌われるスネイプ。
ハリーの父・ジェームズには学生時代にいじめられ、初恋の相手であるリリーを奪われて、愛憎入り混じる“目”をもつハリーに心狂わされてきたスネイプ。
不死鳥の騎士団と死喰い人との間を行き来し、どちらのメンバーからも不信感をあてつけられながら、つねに命を危険にさらしていたスネイプ。
すべてはハリーを、愛するリリーの目をもつハリーを守るためでした。
ダンブルドアのみに忠誠を誓い、己の世間体など顧みず、ブレることなく悪事にも手を染めるスネイプ。
ときに冷酷な判断で仲間を犠牲にしても、自分の判断がだれかの命を奪う結果を生んでも、リリーの目をもつハリーさえ守ることができればよかったスネイプ。
ひれ伏した相手に「殺せ」と命ぜられれば、アバダケダブラもいとわない実直なスネイプ。
「ハリー・ポッター」シリーズの真の主役といっても過言ではないでしょう。
個人的意見です!
叶わぬ恋に身を捧げた結果、死ぬよりも辛い日々を過ごしてなお、何が報われるでもなくヘビに喰われて絶命したスネイプの選択は、スネイプ本人にのみ正しかったのだと思います。
スネイプの孤独すぎる人生は、私ごときが涙を流しても報われるものじゃない。ハリー、スネイプのために天命を尽くすのじゃ
ハグリッドが捕まっていた理由
ハグリッドと言えばハリーの親友ですから、ヴォルデモートは単純にハリーをおびき寄せるためにハグリッドを人質にとっていたのかもしれません。
ハグリッドが拘束されている理由は明確になっていないため、上記以外にも様々な想像ができます。
ハリーを守るため、ハグリッドが自らヴォルデモートに会いに行ったかもしれません。
実はトム・リドル(現ヴォルデモート)と同時期にホグワーツ魔法魔術学校の生徒だったハグリッドが、同年代のよしみとしてヴォルデモートを諭しに行った可能性もあります。
なんにせよ、“死体もどき”のハリーがハグリッドの腕から転がり落ちて走り去るカットは興奮しました!
ピュアなハグリッドを思うと、ハリーの死を信じながら死体を抱いていたときの胸中が、苦しそうすぎてめっちゃつらいですが…
ヴォルデモート卿はどうなった?
すべての分霊箱を破壊され、健康体のハリーが目前で杖を向けているとなれば、死あるのみのヴォルデモートです。
みるみる追い込まれ、あっという間に散り散りの灰になってしまいました。
あっけない死!死に様までくだらない男でした
マルフォイの館での攻防で“勝者であるハリーになついていた”ニワトコの杖が、絶命寸前のヴォルデモートの手を離れハリーの元へと飛んでいく描写に胸躍りました。
ハリーがアルバス・ダンブルドアと再会した辺獄に転がっていた、無惨な“ヴォルデモートのかけら”は、死後も浮かばれぬまま白いだけの世界を彷徨うのでしょう。
わしらには救えぬものじゃ。
滅ぶべき、ヴォルデモートのかけらじゃよ。
https://video.unext.jp/title/SID0003950
ゴブリンの裏切り
グリフィンドールの剣を譲り受けることを条件に、ハリーたちをベラトリックスの金庫へと案内した、ゴブリンのグリップフック。
ゴブリンとは、主にグリンゴッツ魔法銀行に勤めている小鬼の総称。広く魔法界の経済を掌握してるんだって!
金庫にたどり着くやいなや、剣を奪って逃げてしまいました。
魔法世界にも卑怯者は多い。子どもを騙すなんて哀れな大人だよ
しかし、(やはり?)前述したようにグリップフックは死んでしまいます。
もちろんヴォルデモートに即捕まって即殺されたグリップフック…卑怯者がゆえ、なおさら死に顔は哀れでした
マルフォイはどちら側の人間なのか?
逃げてばかりのへなちょこ小僧ドラコ・マルフォイは、どっちつかずの中途半端野郎です。
ドラコ推しの筆者、愛のムチふるいます
ドラコを支配するのは、父であるルシウス・マルフォイ(ジェイソン・アイザックス)への恐怖心です。
父に認められたい一心で、“友情などにかまけることなく”他人を蹴落としながら魔法界の頂点を目指していました。
物語の終盤になると、恐ろしいはずの父・ルシウスがヘボいことがなんとなくわかってきます。
“おなじく”毒親育ちの筆者、ドラコ周りを語ると言葉の端々に私怨がうずまきます
しかしドラコを支配する父への恐怖心は洗脳に近いほど強固で、自分の意志で父に背くことなど不可能なのです。
したがってドラコは、決まって瀬戸際に「行動しないこと」で消極的ながら自分の意志らしきものを守るしかありません。
ダンブルドアの殺害に「失敗」し、ハリーの拘束に「失敗」し、分霊箱の略奪に「失敗」し…ヴォルデモートおよびルシウスの目には、ドラコの選択は失敗に映ります
実際には、ダンブルドアがもつニワトコの杖は、天文台での攻防の際にドラコに“なついて”いました。
“世界最強の杖を従える”という自分が成し遂げた事象を、ドラコはついに知ることなく、ニワトコの杖はハリーの元へと行ってしまうのです。
ドラコ自身は権力に興味がないんだと思います。父の身代わりの人生を生きるよう操られてる。まじ毒親って最悪
度重なる消極的選択の末、ドラコは両親とともにホグワーツ城をあとにしていましたが、ヴォルデモートはマルフォイ家の離脱を咎めるでもありませんでした。
ヴォルデモートにも気付かれてませんやん!ルシウスしょぼすぎる
しかし、毒親育ちに救いがあるとするならば、自分の家族を持ち生家との距離をとることで1から自分自身を育て直す機会が与えられる場合です。
“家族”とはかならずしも結婚を指さないよ!
19年後のドラコが妻と子どもに囲まれている様子を見て、ドラコがハリーと同じ空気を吸えていること、ホグワーツに受け入れられていることに安心しました。
同時に、「ルシウスの影を追ってくれるなよ」とドラコのこめかみを私の両手で包んで脅してやりたい気持ちもあります。
あんたの幸せが私の幸せだドラコ!がんばれ!
映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」評価・感想
終わらせようトム、始めたときと同じように、2人だけで
キャラクターの魅力
「さよなら」の前は大盤振る舞いといった調子で、シリーズキャスト大集合な本作はキャラクターの魅力爆発です!!
前述した“見せ場”で光ったスネイプ、ナルシッサ、モリーetcはもちろんのことマクゴナガル副校長の生き生きとした佇まいにはワクワクしました。
ピエルトータム・ロコモーター!!
そして闘いに加勢してくれたアバーフォースも、ホグワーツの一部の生徒たちには「アブー」なんてニックネームで呼ばれていたのが印象的です。
敵役でも、“過激にあばれ、あえなく死んだ”ベラトリックスは全編通して芯の通った悪役加減が見事でした。
ポリジュース薬でハーマイオニーになったベラトリックス役のヘレナ・ボナム=カーター、楽しそうでうれしくなっちゃいました!
登場した誰もが光り輝いていました!
ストーリーの終わり方
あまりの思い入れに、前項「キャラクターの魅力」には収まりきらなかったネビルへの情熱。
悪意に満ちたヴォルデモートの物語を終わらせる一端を担うのがネビルであると、誰が想像できたでしょうか。
いつもどこかフワフワとおっとり我が道を突き進んでいたネビル…あぁほんとルーナとお似合い!
映画版オリジナルであるネビルの恋模様も、成長を見守ってきた観客へのうれしいサプライズでした。
多くの苦難を越えても変わらない友情、変わらずそびえるホグワーツ城。
いつまでも素晴らしい魔法の世界、そしてどこまでも愛おしいハリー・ポッターという人間!
完璧すぎる終わり方に、至高の芸術に、生まれてきてよかったと感じるレベルで感動しました!
再視聴
つねに胸元に携えて永遠ループするつもりの最強コンテンツです!ありがとうハリー・ポッター!!!!!
まとめ|ハリー・ポッターシリーズはキャストやスタッフからの愛も大きい作品
「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」における筆者イチオシポイントは、両面鏡がアバーフォースの家とつながっていたことをハリーたちが知るシーン。
ハーマイオニーが“アバーフォース側”の鏡にハリーが映っていることに気付いて、ハリーを確認するシーンで、鏡に映っているのがハーマイオニーの後ろ姿なのです。
「ハリー、あなたが映ってるよ!」ってハーマイオニーがハリーの方を振り返っているので、鏡に映るのは当然、彼女の後ろ姿なんだけど…
映画的にわかりやすくしようと思えば、絶対ハーマイオニーを正面から鏡に映す選択をすると思うのです。
“選択”の重要性を説く物語をつくるスタッフの側もまた、慎重な選択を積み重ねて作品を完成させているのでしょう。
物語は永遠に私たちの中で生き続ける!ハリーたちの“いま”に思いを馳せながら、私たちも“いま”を楽しみたいですね。
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