2018年に韓国で放送されたドラマ「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」は、人生に疲れ切った中年サラリーマンと人生の苦しみを抱える若い女性が、お互いが抱える問題に向き合いながら生きる希望を見出していくヒューマンドラマです。
韓国では初回放送から右肩上がりで視聴率が伸びていき、最終回に近づくほど高視聴率をマークしました。その人気は韓国にとどまらず、 日本や世界中で大ヒットとなっています。
主演を務めるのは、アカデミー賞を受賞した韓国映画「パラサイト」で話題となったイ・ソンギュンと、韓国や日本で大人気のIUことイ・ジウンです。
本記事では、「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」のあらすじ、キャスト、登場人物の相関図を詳しくご紹介します。
あらすじはネタバレなしなので、ご安心ください。
目次
「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」のあらすじ(ネタバレなし)
建設会社に勤めるサラリーマン・ドンフン(イ・ソンギュン)のもとに、ある日突然、差出人不明の5000万ウォンの商品券が届きました。ドンフンは誤ってその商品券を受け取ってしまい、後日、匿名の告発を受けた監査部による調査が始まります。
ところが商品券はなぜかドンフンの手元から消えており、ゴミ置き場で発見されるという不可解な状況に。その後、商品券を捨てた人物が若手契約社員のジアン(イ・ジウン)であることが明らかになります。
ジアンは自分の行為を隠すため、ドンフンに「商品券を捨てたのは自分ではなく、あなたが捨てたことにしてほしい」と取引を持ち掛けます。その代わりとして、1か月間食事を奢るという条件を提示するジアン。しかし、ジアンの本当の目的はドンフンを陥れることだったのです。
実はジアンは、社長ジュニョン(キム・ヨンミン)の指示で、ドンフンの行動を監視し、失脚させるために動いていました。ジュニョンはドンフンの妻であるユニ(イ・ジア)と不倫関係にあり、その秘密を隠すためにもドンフンを追い詰める必要があったのです。
ジアンは多額の借金を背負い、祖母を支えるために必死で生きてきたという壮絶な人生を送っていました。幼い頃から孤独と貧困に苦しみ、生きるためにはどんな手段もいとわない冷徹な性格になったジアン。
しかし、ドンフンとの交流を通じて、ジアンの心にも次第に変化が訪れます。優しくも堅実なドンフンの言動は、ジアンにこれまで感じたことのない「人の温かさ」を与え、ジアンの冷たい心が少しずつ溶けていきました。
ドンフンも、ジアンの孤独や悲しみを知るにつれ、ジアンを支えたいという思いを抱くようになります。ドンフン自身も抱える家族の問題や職場の圧力に悩みながらも、ジアンを救うために行動を起こしていきます。
そんな二人の関係は、年齢や立場を超えた友情へと変わり、お互いの人生に希望の光を照らし始めました。
「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」の主要キャスト&登場人物紹介(相関図付き)
イ・ソンギュン(パク・ドンフン役)
イ・ソンギュンが演じるパク・ドンフンは、建築会社に勤める真面目で誠実なサラリーマンです。部下からの信頼も厚く、家庭では3人兄弟の次男として家族を支えています。仕事でも家庭でも常に周囲に気を配っており、自分の感情を押し殺して生きています。物語が進むにつれて、ドンフンが抱える孤独や葛藤が浮き彫りになり、どのように困難を乗り越えていくのか見どころです。
イ・ソンギュンは、韓国映画やドラマ界を代表する実力派俳優で、アカデミー賞を受賞した映画「パラサイト」ではその存在感を世界中に知らしめました。また、出演作には「ミス・コリア」や「コーヒープリンス1号店」などの話題作があります。彼の独特な低音ボイスは一度聞いたら忘れられません。
イ・ソンギュンは2023年12月に48歳の若さで急逝し、多くのファンと関係者に惜しまれました。
イ・ソンギュンの早すぎる別れは韓国エンターテインメント界に大きな衝撃を与えましたが、彼が残した数々の名作は永遠に語り継がれることでしょう。
イ・ジウン(イ・ジアン役)
イ・ジウンが演じるイ・ジアンは、祖母と二人で暮らす建設会社の派遣社員です。幼い頃から孤独と貧困に苦しみ、過酷な現実に耐えながら生活を支えています。派遣社員として働く一方で、心の中には深い闇を抱えており、ジアンの過去や秘密が物語の中で徐々に明らかになっていきます。祖母を介護しながら厳しい状況を生き抜く強さを持っている反面、時折見せる繊細な性格が魅力です。
イ・ジウンは、韓国を代表するシンガーソングライターであり、IUの名前で知られる人気アーティストです。音楽活動だけでなく、役者としても才能を発揮し、ドラマ「麗〈レイ〉~花萌ゆる8人の皇子たち~」や「キレイな男」などの出演作で注目を集めています。「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」では、彼女の演技を賞賛する声が多く、女優の戸田恵梨香さんも絶賛していました。音楽と演技の両方で活躍する彼女の今後のさらなる挑戦に注目です。
イ・ジア(カン・ユニ役)
イ・ジアが演じるカン・ユニは、ドンフンの妻であり、才色兼備の敏腕弁護士です。しかし、その完璧な表向きの姿の裏では、ドンフンの会社の社長かつドンフンの大学時代の同期でもあるジュニョンと不倫関係にありました。夫婦関係は冷め切っており、ドンフンとは心の距離が広がっていました。ユニの複雑な感情や決断が物語の展開に大きな影響を与えていきます。
イ・ジアは、多くの話題作に出演してきた実力派女優です。特に「ペントハウス」では美貌と知性を兼ね備えた役柄で注目を集め、大きな話題となりました。他の出演作には「ATHENA-アテナ-」や「太王四神記」などがあり、幅広いジャンルでその演技力を発揮しています。その端正なルックスと繊細な演技で、多くのファンから愛されている女優です。
コ・ドゥシム(ピョン・ヨスン役)
コ・ドゥシムが演じるピョン・ヨスンは、3人の息子たちの将来を心配するドンフンの母親です。ヨスンは息子たちに対して愛情深く、時に厳しく接しながらも、家族を支える柱としての強さと温かさを持っています。息子たちの葛藤や苦悩を静かに見守りつつ、できる限りの支援を惜しまない頼れる存在です。
コ・ドゥシムは、50年ものキャリアを誇る韓国ドラマ界の大御所女優です。その圧倒的な演技力とナチュラルな表現で、数多くの作品において母親役を演じ、多くの視聴者に感動を与えてきました。出演作には「鶏龍仙女伝」「ホジュン~伝説の心医~」「私たちのブルース」などがあり、ジャンルを問わず多くの作品で活躍しています。
パク・ホサン(パク・サンフン役)
パク・ホサンが演じるパク・サンフンは、パク家の長男です。長年勤めていた会社をクビになってしまい、さらには妻と別居中で、無職のまま実家に戻り、弟と母親と共に過ごしています。兄として弟たちを見守る一方、自分の人生に向き合おうと奮闘中。明るく軽妙な一面を持ちながらも、人生に行き詰まった現状への焦りや自責の念を抱えています。
パク・ホサンは、韓国の実力派俳優です。ミュージカルや演劇で数多くの舞台に立ち、その確かな演技力で観客を魅了しています。ドラマ界では、「刑務所のルールブック」で注目を集め、その後「ペントハウス」シリーズで一躍有名になりました。他の出演作には「被告人」「ペントハウス3」などがあり、深みのあるキャラクター作りが彼の大きな魅力となっています。
ソン・セビョク(パク・ギフン役)
ソン・セビョクが演じるパク・ギフンは、パク家の三男で、かつて天才と呼ばれ多くの期待を集めた映画監督です。しかし、満を持して発表したデビュー作が失敗に終わり、以降は挫折の中で日々を過ごしています。夢破れた過去を引きずりながらも、再び立ち上がろうと奮闘中。ギフンが夢と現実の狭間で苦悩しながらも前を向こうとする姿には共感する人も多いでしょう。
ソン・セビョクは、韓国映画界で「第2のソン・ガンホ」とも呼ばれる実力派俳優であり、演劇をルーツとする確かな演技力で注目を集めています。映画「母なる証明」や「憑依」などの出演作で存在感を出しています。演技に対する真摯な姿勢とリアリティのある表現力が魅力です。
ソン・スク(イ・ボンエ役)
ソン・スクが演じるイ・ボンエは、ジアンの祖母です。足が悪く耳が聴こえないという身体的なハンデを抱えています。ジアンとのコミュニケーションは手話を通じて行い、二人の間には深い絆が感じられます。厳しい生活環境の中でも、静かにジアンを見守る存在。祖母の穏やかで強い意志が、ジアンの人生にとって重要な支えとなっています。
ソン・スクは、80歳を超えるベテラン女優であり、そのキャリアは韓国ドラマ界で確固たるものとなっています。彼女の孫娘はスティーブン・スピルバーグ制作のSFドラマで主演を務めるなど、芸能界でも注目される女優です。ソン・スク自身も「ディアブラッド~私の守護天使」「ザ・グローリー」「眩しくて」など、さまざまな作品で印象的な演技を披露してきました。
チャン・ギヨン(イ・グァンイル役)
チャン・ギヨンが演じるイ・グァンイルは、ジアンを執拗に追い詰める闇金業者です。グァンイルの冷酷さと執念深さはジアンの生活を脅かします。物語が進むにつれ、グァンイルの行動の背景に隠された過去や複雑な感情が徐々に明らかになっていきます。
チャン・ギヨンは、数々のモデル賞を受賞したことのあるモデル出身の俳優です。2012年にソウルコレクションでモデルデビューを果たした後、そのスタイルを活かしてファッション業界で注目を浴びました。その後、演技の世界に進出し、2018年のドラマ「ここに来て抱きしめて」では連続殺人鬼の父を持つ警察官という難しい役を熱演。この作品で演技力が広く認められ、俳優としての地位を確立しました。他にも「ゴー・バック夫婦」や「ここに来て抱きしめて」などの話題作に出演し、繊細かつ力強い演技で多くのファンを魅了しています。
アン・スンギュン(ソン・ギボム役)
アン・スンギュンが演じるソン・ギボムは、ジアンが信頼する親友です。ジアンが困難な状況に直面しても、ジアンを支える頼もしい存在であり、ギボムの温かい友情がジアンの孤独な人生に光を照らしています。シリアスな物語の中で、癒しを与えてくれるキャラクターです。
アン・スンギュンは、2012年に演劇俳優としてデビューし、2016年のドラマ「ソロモンの偽証」でドラマデビュー。その後、「30だけど17です」「恋するレモネード」「今、私たちの学校は…」など、数々の人気作に出演し、どんな役でも自然に演じるころができる実力派俳優として知られるようになっていきました。舞台で培った豊かな表現力を映像作品でも発揮し、確かな演技力で注目を集めています。今後もさらなる飛躍が期待される俳優の一人です。
キム・ヨンミン(ト・ジュニョン役)
キム・ヨンミンが演じるト・ジュニョンは、ドンフンが勤める建築会社の社長であり、ドンフンの大学時代の同期でもあります。社内での立場を利用し、ドンフンの妻ユニとの不倫関係を続けており、二人の関係が物語に大きな波紋を呼びます。野心家で計算高い性格を持つジュニョンは、冷酷な決断もいとわないキャラクターで、ジュニョンの行動が原因でさまざまな人間関係の対立を引き起こします。
キム・ヨンミンは、韓国ドラマ界で数々の話題作に出演している実力派俳優です。大ヒットドラマ「愛の不時着」で耳野郎と呼ばれる役柄で大ブレイクし、日本でも知名度がグンと上がりました。その他にも、「キング~Two Hearts」「夫婦の世界」「涙の女王」など、さまざまな作品に出演し、圧倒的な存在感を放っています。繊細な表現力と独特の雰囲気を持つ彼は、視聴者に強い印象を与える俳優として高く評価されています。
チョン・グクファン(ワン・ヨングン役)
チョン・グクファンが演じるワン・ヨングンは、サムアンE&Cの専務です。ヨングンは会社の中で重要な地位を占め、冷静かつ計算高い性格で社内の力関係を巧みに操る人物。物語が進むにつれ、ヨングンの決断や行動が物語の展開に大きな影響を与えていきます。ビジネスの厳しさと権力闘争の複雑さを象徴する存在です。
チョン・グクファンは、韓国のドラマ・映画界で長年にわたり活躍してきたベテラン俳優です。圧倒的な存在感と安定した演技力で、時代劇から現代劇まで幅広いジャンルの作品に出演してきました。代表的な出演作には「奇皇后」「秘密の扉」「マイダス」などがあります。長年のキャリアに裏打ちされた彼の演技は、多くのファンを惹きつけ続けています。
チョン・ヘギュン(パク・ドンウン役)
チョン・ヘギュンが演じるパク・ドンウンは、サムアンE&Cの常務です。組織の中核を担う重要なポジションにいるドンウンは、冷静かつ的確な判断力を持ちながらも、物語の展開に絡む複雑な人間関係の中で存在感を発揮。会社内の力関係やビジネスの裏側をリアルに描くのに欠かせない存在です。
チョン・ヘギュンは、長年演劇舞台で培った経験を基盤とした確かな演技力を持つ実力派俳優です。その表現力は映画やドラマでも活かされ、多くの作品で脇役を演じてきました。出演作には「100日の郎君様」「ドクターズ~恋する気持ち」「ヒーラー~最高の恋人~」などがあり、様々なジャンルの作品で安定したパフォーマンスを披露しています。
チョン・ジェソン(ユン・サンテ役)
チョン・ジェソンが演じるユン・サンテは、サムアンE&Cの常務です。会社の重要な役職に就きながら、冷静な判断力と組織をまとめる力を持つキャラクター。サンテの言動や立ち振る舞いは、職場内の緊張感を高めており、ビジネスシーンにおける複雑な人間関係を描く上で欠かせない存在になっています。
チョン・ジェソンは、1994年に演劇デビューを果たして以来、韓国のドラマや映画界で活躍してきたベテラン俳優です。病院長、検事、会社代表、警察総長など、職業的地位の高い役柄を多く演じることで知られています。出演作には「コッパダン」「刑務所のルールブック」「恋の記憶は24時間」などがあり、ズバ抜けた演技力が高く評価されています。
パク・ヘジュン(ギョムドク役)
パク・ヘジュンが演じるギョムドクは、ドンフンの小学校からの幼なじみで友人です。ギョムドクは、ドンフンの心に寄り添い、時にはアドバイスをしながら、ドンフンが抱える苦悩や葛藤にそっと寄り添います。ドンフンの信頼する友人としての存在が物語に安定感を与えています。
パク・ヘジュンは、大ヒットドラマ「ミセン -未生-」で一躍有名になった実力派俳優です。2007年に演劇「その時、星が降る」でデビューし、それ以来、多くの映画やドラマに出演してきました。特に、ドラマ「夫婦の世界」では、ダメ男っぷりをリアルに表現して視聴者の間で話題となりました。他の出演作には「ドクター異邦人」「ウォンテッド~彼らの願い~」などがあります。
オ・ナラ(ジョンヒ役)
オ・ナラが演じるジョンヒは、ドンフンの友人であり、ジョンヒの店を経営する心温かな女性です。ジョンヒが営む店は、ドンフンたちが集まる憩いの場になっています。ジョンヒの明るく落ち着いた性格が、ドンフンたちを陰で支えています。
オ・ナラは、デビュー当時はミュージカル女優として活動し、その後、ドラマや映画でも活躍している実力派女優です。約20年前には劇団四季に所属しており、日本語も堪能な才女として知られています。出演作には「SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜」「オクニョ 運命の女」「ヨンパリ」などがあり、長年にわたりコツコツとキャリアを積み重ねてきた彼女の演技力には定評があります。
クォン・ナラ(チェ・ユラ役)
クォン・ナラが演じるチェ・ユラは、ギフンが映画監督を務めた長編映画のヒロイン役を演じた女優です。ギフンに演技が未熟であることを指摘されたことがトラウマで、女優として自信をなくしており葛藤中。現在はギフンに付きまとっています。
クォン・ナラは、女性アイドルグループ「HELLOVENUS」の元メンバーとして芸能界にデビューし、その後、俳優としても成功を収めました。大ヒットドラマ「梨泰院クラス」で一躍注目を浴び、以降、演技力を活かして多くの作品に出演しています。他の出演作には「少女の世界」「怪しいパートナー」「親愛なる判事様」などがあり、その魅力を発揮しています。
まとめ
韓国ドラマ「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」は、韓国のみならず日本でも大ヒットした作品で、豪華キャストが話題です。
この記事では、「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」のあらすじやキャスト・相関図を紹介しました。
「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」の世界観や登場人物の関係性を把握することで、ドラマをより一層楽しんでいただけると思います。