1997年に公開され、世界中で大ブームを巻き起こした映画「タイタニック」。
日本の歴代興行収入ランキングでは、未だに3位にランクインしている映画史に残る不朽の名作です。
しかし、劇中で描かれたタイタニック号の事故が実話だった、ということを知らない人もいるかもしれません。
この記事では、「タイタニック」の映画はどこまで実話なのか、生存者/死亡者やローズ本人のモデルは誰か、日本人は乗っていたかについて解説します。
作品名 | タイタニック |
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公開年 | 1997年 |
上映時間 | 194分 |
監督 | ジェームズ・キャメロン |
脚本 | ジェームズ・キャメロン |
音楽 | ジェームズ・ホーナー |
キャスト | レオナルド・ディカプリオ ケイト・ウィンスレット ビリー・ゼーン キャシー・ベイツ ビル・パクストン |
配給 | 20世紀フォックス映画 |
【タイタニック】実話?映画のあらすじを簡単に紹介
【結論】:映画「タイタニック」は実話のタイタニック号沈没事故を背景に描いたラブストーリー。
1912年4月12日、豪華客船タイタニック号はイギリスのサウサンプトンからニューヨークへ向けて処女航海に出発しました。
画家を目指す貧しい青年ジャックと上流階級の令嬢ローズは、船上で出会い運命的な恋に落ちていくのでした。
しかし泥棒の疑いをかけられたジャックは、船室に閉じ込められてしまうことに。
そんな中、出発から2日後の14日の深夜、突然タイタニック号が氷山に衝突。
身分の違いを乗り越え愛し合う2人は、沈みゆく船から脱出しようとするのですが…。
【タイタニック】実話?ローズ本人にモデルやジャックは本当にいたか解説
映画「タイタニック」は、実際に起きた「タイタニック号沈没事故」が背景になっていると説明しました。
では、ローズ本人とジャックも実在していて、2人のラブストーリーも実話だったのでしょうか?
ここでは映画の結末と、物語の中心となったローズとジャックのキャラクターについて解説します。
映画のラスト・結末を解説
少しずつ沈みゆくタイタニック号の船上で、ジャックとローズは必死に船につかまっていましたが、遂に二人も極寒の海へと投げ出されてしまいます。
ジャックは海に浮かんでいた壊れたドアにローズを乗せ、救命ボートを待ちました。
しかし冷たい海の中で力尽きたジャックは、ローズの懸命な声掛けもむなしく海中へ沈んでいってしまうのでした。
ジャックの犠牲の下で一命をとりとめたローズは、ジャックの姓を名乗りニューヨークで新たな人生を歩み始めました。
そして時は経ち、103歳のローズは当時のことを全て語り終えると、隠し持っていた思い出のネックレス「碧洋のハート」を海に投げ捨てるのでした。
ローズ本人のモデルは?
ケイト・ウィンスレットが演じた、名門家のお嬢様・ローズは架空の人物です。
アメリカのサンフランシスコ出身の芸術家で「ダダイズムの母」と呼ばれた、ベアトリス・ウッドをイメージして作り上げられたキャラクターだと言われています。
ジャックは本当にいた?
レオナルド・ディカプリオが演じた、新天地アメリカを目指す青年ジャックも架空の人物です。
実際のタイタニック号の乗船者の中に、「J.ドーソン」という名前の男性がいたそうです。
しかし、ジェームス・キャメロン監督は関連性はなく偶然だったと話しています。
【タイタニック】実話はどこまで?衝撃の事故の様子を解説
映画の中で描かれたタイタニック号沈没事故は、1912年4月15日に実際に起きた出来事です。
優雅な豪華客船での船旅になるはずが、歴史に残る大惨事となってしまった衝撃の事故がどこまで実話なのかを解説します。
タイタニック号沈没事故は実話
タイタニック号は当時の基準では非常に高い安全対策が取られていたため、皮肉なことに「不沈の船」と呼ばれていました。
しかし航行中の4月14日、海氷についての警告が数回あったにも関わらず、北大西洋にはよくある現象だと見過ごされてしまい、減速することはありませんでした。
氷山に気付いた時には高速スピードで進んでいたため、急遽減速して衝突を避けようとするも衝突。
船内への浸水が進み、最終的には船体が2つに折れ沈没してしまいました。
1912年当時の最悪の海難事故となり、死者数は1514人、生還したのは710人だったそうです。
ジャックとローズは映画の案内人に
悲劇の沈没船・タイタニック号に魅了されたキャメロン監督は、この事件を映画化するにあたって、多くの観客の感情へと訴えかけるためにある秘策を思いつきました。
その秘策とは、ジャックとローズという架空の男女の恋愛要素=ラブストーリーを盛り込み、2人を物語の案内役にするということでした。
上映時間=実際に船が沈没するまでにかかった時間
もう一つの秘訣は、実際に氷山に衝突してから沈没するまでにかかった時間を、観客もリアルタイムで体感できる構成にしたということでした。
作品自体の上映時間は3時間14分ですが、冒頭と終盤の現代のシーンやエンドロールの時間を除くと、実際に沈没するまでにかかった2時間40分にとほぼイコールになっています。
【タイタニック】実話はどこまで?生存者/死亡者のモデルがいるか解説
映画「タイタニック」は、徹底した時代考証や多くの証言に基づいてリアルに制作されています。
主役のローズとジャックは架空の人物でしたが、沢山の印象的な登場人物たちは実在したのでしょうか?
映画に登場した生存者や死亡者たちにモデルがいるのかどうか、実話はどこまでかについて解説します。
マーガレット・“モリー”・ブラウン/タイタニックの一等船客の1人
マーガレット・“モリー”・ブラウンは、一等船客に乗っていた実在の人物です。
他の一等客からは成金と見下されていましたが、ジャックを手助けする親切なキャラクターとして描かれていました。
船が沈没した後、他の生存者を助けるために救命ボートを引き返すよう主張したことから、「不沈のモリー・ブラウン」と呼ばれ生存者の代表として有名になりました。
エドワード・スミス/タイタニック号の船長
エドワード・スミスは、タイタニック号の船長を務めた実在の人物です。
最期は1人操舵室に残り、海水に呑まれる様子が描かれていますが、実際にどのようにして亡くなったのかは諸説があるそうです。
遺体が発見されていないことから、実は生存していたのでは?という説もあるとか。
ブルース・イズメイ/ホワイト・スター・ラインの社長
ブルース・イズメイは、タイタニック号を所有していたホワイト・スター・ラインの社長で実在した人物です。
生存者の1人ですが、映画の中で描かれた通り多くの乗客が残っていると知りながらも救命ボートで脱出したことや、無謀な航海を指示したことが、帰国後に問題視されました。
トーマス・アンドリューズ/タイタニック号の設計主任
トーマス・アンドリューズは、タイタニック号の設計を担当者した実在の人物で犠牲者の一人です。
タイタニック号の詳細を把握していたので、事故の前から救命ボートが不足していることを訴えていましたが、結局は最低限の数しか配置されなかったそうです。
懸命に人々を助けようとする良心的な人物として、描かれていました。
ヘンリー・ワイルド/タイタニック号の航海士長
ヘンリー・ワイルドは、航海士長を務めていた実在の人物です。
劇中では、必死に乗客たちを避難するよう誘導している姿や、部下のマードックが頭に銃を突きつけるのを止めようとする姿が描かれています。
出港直前に航海士長に任命されていて、家族に宛てた手紙の中で「私はやはりこの船を好きになれない。この船からは嫌な感じがする」と書いていたそうです。
ウィリアム・マードック/タイタニック号の一等航海士
ウィリアム・マードックは、一等航海士を務めていた実在の人物です。
救命ボートのための賄賂を受け取り、誤って乗客を射殺、そして自ら命を絶つという史実と異なる描かれ方をしていました。
そのため、マードックの家族などから抗議があり20世紀フォックス社は謝罪しました。
実際には、乗客たちの避難に誘導にあたっていた際にに亡くなったと見られているようです。
チャールズ・ライトラー/タイタニック号の二等航海士
チャールズ・ライトラーは、二等航海士を務めた実在の人物で、生存者の一人です。
映画の中で描かれた通り、避難誘導の際には徹底して女性を優先して救命ボートへ乗せていたそうです。
救助の途中で海へ落ちてしまいましたが、転覆した救命ボートにつかまることができ、他の乗客とともに救助されました。
ジョセフ・ボックスホール/タイタニック号の四等航海士
ジョセフ・ボックスホールは、四等航海士を務めた実在の人物で、生存者の一人です。
他の船員と共に乗客の避難誘導にあたり、ひとりでも多くの生存者を助けるために避難ボートを戻す提案をしたものの、他の乗客に拒否されてしまったそうです。
劇中でも、避難ボートを指揮する様子などが描かれていました。
事故後は、生き残った船員の1人として衝突事故について沢山の事を証言したそうです。
ハロルド・ロウ/タイタニック号の五等航海士
ハロルド・ロウは、五等航海士を務めた実在の人物で、生存者の一人です。
多くの乗客を無事に救命ボートに避難させた後に、海に落ちた人々を救出するため再び沈没現場へ戻ったそうです。
ハロルドが現場へ戻ったことが、ローズの救助に繋がったと映画の中で描かれています。
ジェームズ・ムーディ/タイタニック号の六等航海士
ジェームズ・ムーディは、六等航海士を務めた実在の人物です。
実際に、見張り台から「氷山を発見した」という電話を受けたのがムーディでした。
乗客を救命ボートへ誘導し続け、最後までボートへの乗船を断り船と運命を共にしたそうです。
下級航海士で唯一の犠牲で、遺体は発見されませんでした。
ジョン・ジェイコブ・アスター4世/一等船客で船内で一番の大富豪
ジョン・ジェイコブ・アスター4世は、一等船客として乗船した実在の人物です。
アメリカの財閥アスター家の一族で、大富豪を象徴する人物でした。
劇中で描かれた通り、身重の妻を救助ボートに乗せしばしの別れを告げたのが、永遠の別れとなってしまいました。
ベンジャミン・グッゲンハイム/一等船客の実業家
ベンジャミン・グッゲンハイムは、一等船客として乗船した実在の人物です。
「鉱山王」マイアー・グッゲンハイムの息子で、実業家でした。
女性や子どもの分しか救命ボートの用意が無いと知ると、映画の中で描かれた通り、夜会服に正装してブランデーを飲みながら船上で最期を迎えたそうです。
アーチボルド・グレイシー大佐/一等船客の資産家
アーチボルド・グレイシー大佐は、一等船客として乗船した実在の人物で、生存者の一人です。
船員と共に女性や子どもを避難させていましたが、海に投げ出された後はライトラーと同じ転覆したボートに乗り救助されました。
劇中では、船が沈没する前に救命ボートの在り処をローズに教える姿などが描かれています。
後遺症が原因で死去した数か月後に、著書の『タイタニックについての真実』が出版されました。
ウォレス・ハートリー/タイタニックの楽師団のバンドマスター
ウォレス・ハートリーは、楽師団のバンドマスターを務めた実在の人物です。
劇中描かれた通り、避難の際に乗客たちがパニックを起こさないように、7名のバンドメンバーとともに最期まで演奏を続けました。
8人全員船共に亡くなってしまいましたが、後世に名前を残すこととなりました。
トーマス・バイルズ/神父
トーマス・バイルズは、二等船室に乗客していた神父で実在の人物です。
弟の結婚式の司祭を務めるため、タイタニック号でニューヨークへ向かっていました。
映画の中で描かれた通り、救命ボートに乗ることを断り、最期までボートに乗れなかった乗客たちに聖書を読み上げ祈りを捧げていたそうです。
イジドー・ストラウス&アイダ・ストラウス/一等船客の老夫婦
イジドー・ストラウスとアイダ・ストラウスは、一等船客の老夫婦で実在の人物です。
イジドーは40年以上連れ添った妻だけをボートに乗せようとしましたが、2人は最期を迎えるまで一緒にいる覚悟を決めました。
客室のベッドで抱き合いながら最期を迎える姿が描かれていましたが、実際にはデッキで寄り添っていたのが最後に目撃された姿だったそうです。
イジドーは百貨店メイシーズの経営者だったことから、ニューヨーク店には夫妻の肖像を刻んだ記念碑が設置されています。
第5代準男爵サー・コズモ・ダフ=ゴードン/スコットランドの地主
第5代準男爵サー・コズモ・ダフ=ゴードンは、一等船客として乗船した実在の人物で、生存者の一人です。
妻のルーシー・ダフ=ゴードンと共に乗船していて、事故後に夫婦はいち早く救助ボートで脱出しました。
定員40名のボートに7名しか乗っていなかったため、船員が救助に戻ろうと提案するも誰も賛同しなかったことなどから、帰還後に批判の対象となりました。
映画の中では、ローズがジャックに一等客の噂を話するシーンなどに登場しています。
フレデリック・フリート&レジナルド・リー/見張り番
フレデリック・フリートとレジナルド・リーは、見張り番として乗船していた実在の人物です。
甲板の上で熱いキスを交わすローズとジャックを羨ましく見ていた直後に、2人が氷山を発見する様子が劇中描かれています。
実際に見張り台からフレデリックが、「真正面に氷山」とブリッジに電話で報告しました。
氷山に注意するよう事前に指示されていましたが、月のない真っ暗な夜だったため、目視で発見するのは困難な状況だったそうです。
ジャック・フィリップス/通信士長
ジャック・フィリップスは、通信士長として乗船していた実在の人物です。
スミス船長から、救難信号を送るよう指示を受けている様子が描かれています。
その後、船長に避難するようにと言われていたにも関わらず、船の電力が尽きるまで救難信号を打ち続けたそうです。
チャールズ・ジョーキン/パン焼き係主任
チャールズ・ジョーキンは、パン焼き係主任として乗船していた実在の人物です。
映画の中で描かれた通り、船の衝突後に絶望して大量のウイスキーを飲んでいました。
アルコールが体内に残っていたおかげで、実際に海に投げ出された後も凍死を免れ救出されています。
生還後は、生存者の1人として事故について詳細な証言を残したそうです。
ジョセフ・ベル/機関長
ジョセフ・ベルは、機関長を務めた実在の人物です。
劇中描かれた通り、部下の機関士達と共に最後まで船内に残り電気を供給し続けました。
部下たちには脱出するよう指示したそうですが、誰一人避難しなかったため全員が命を落としてしまったそうです。
【タイタニック】実話?生き残った日本人は何者か解説
【結論】タイタニック号沈没事故で生還した日本人は1名のみ!
映画の中では描かれていないことですが、タイタニック号沈没事故の生存者の中に日本人が1名いました。
鉄道院の官僚としてロシアに留学していた細野正文氏で、ミュージシャンの細野晴臣さんの祖父にあたる人物でした。
死亡した人数が一番多い二等船客だったこともあり、女性や子どもが優先されるはずの救命ボートに、他人を押しのけて乗って生きて帰った卑怯者、と長年非難を受けていました。
しかし1997年に行われた調査では、目撃者とされていた人物と細野氏は別のボートに乗っていたため、人違いだったと明らかになったそうです。
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【タイタニック】沈没事故は実話を背景に描いたラブストーリー
- 「タイタニック」は、実話のタイタニック号沈没事故を背景に描いたラブストーリー
- 登場人物の多くは、実在した人物たちをモデルにしている
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映画「タイタニック」は、公開当時日本でも一大センセーションを巻き起こした作品です。
ローズとジャックが船首で羽ばたくように腕を伸ばす伝説のシーンや、セリーヌ・ディオンの主題歌が有名ですよね。
実話がベースの物語で、登場人物も実在の人物がモデルになっている、ということを頭に入れて見直してみると、より深く物語が心に刺さったり、前に見た時とはひと味違って感じられるかもしれません。
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