映画「最強のふたり」は、事故で体が不自由になった富豪の男性と介護役の黒人青年の交流を描いた、実話が元になった感動のヒューマン・コメディです。
公開当時、日本でのフランス映画歴代1位の興行収入を記録したヒット作品です。
2012年公開の映画「最強のふたり」は実話なのか、映画のあらすじや元ネタになった人物たちが現在どうなったかを解説します。
また、黒人青年・ドリスが介護をやめることになった理由は何だったのか、についても見ていきます。
作品名 | 最強のふたり |
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公開年 | 2012年9月1日 |
上映時間 | 112分 |
監督 | エリック・トレダノ オリビエ・ナカシュ |
脚本 | エリック・トレダノ オリビエ・ナカシュ |
音楽 | ルドヴィコ・エイナウディ |
キャスト | フランソワ・クリュゼ オマール・シー アンヌ・ル・ニ オドレイ・フルーロ |
配給 | ギャガ |
【最強のふたり】実話?映画のあらすじを簡単に紹介
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【結論】「最強のふたり」は、障害のある富豪と貧困層の青年の交流と友情の実話を元にしたヒューマン作品。
映画「最強のふたり」の主人公フィリップとドリスは実在の人物がモデルになっていて、ストーリーも実話が元になっています。
パラグライダーの事故で頚椎を損傷し、車いす生活を送っている大富豪フィリップ。
ある日、新しい介護人募集の面接にスラム出身のアフリカ系の青年・ドリスが現れました。
実は、ドリスは面接に落ちて失業手当をもらうのが目的でした。
しかし周囲の人々の同情的な態度にうんざりしていたフィリップは、一風変わったドリスを気に入って採用することに。
ドリスは初めての介護の仕事に戸惑いながらも、持ち前のユーモアと明るい性格でフィリップや屋敷のスタッフたちとの仲を深めていきました。
障害者ではなく、ひとりの人間として友人のように接してくれるドリスに信頼を寄せたフィリップは、自身の過去や文通相手の女性のことをドリスに打ち明けるようになるのでした。
【最強のふたり】映画のラスト・結末の解説!ドリスはなぜ辞めた?
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映画「最強のふたり」の、ラスト・結末について解説します。
ドリスはなぜ介護の仕事を辞めたのか?についても詳しく見ていきます。
「最強のふたり」ラスト・結末の解説
ドリスが仕事を辞めた屋敷を去った後、新しい介護人が次々と採用されましたが、決してドリスのように心を許せる人はいませんでした。
フィリップは、また昔のような気難しい性格に戻ってしまいました。
ある夜フィリップは発作を起こし、急遽屋敷に呼びだされたドリス。
すっかりひげが伸びて様変わりしたフィリップをからかいながら、夜のドライブへ向かいました。
翌朝、海辺の町ダンケルクに到着した2人。
見晴らしの良いレストランへ入ると、ドリスは「デートの相手がくるから」と言って去っていきました。
困惑するフィリップの前に現れたのは、文通相手のエレノアだったのです。
フィリップとエレノアが楽しく話をする様子を窓の外から確認すると、ドリスは笑顔で手を振りその場を後にするのでした。
ドリスはなぜ辞めた?
ドリスは8歳の時に、子どものいなかった叔父と叔母の養子になりました。
その後、養親に2人の子どもが生まれましたが養父が亡くなり、再婚した養母にまた新しい子どもが生まれました。
ドリスには、血の繋がりはないけれどまだ世話を必要とする沢山の兄弟がいたのです。
しかし経済的に困窮している養母との関係がうまくいかなくなり、ドリスは家を追い出されることになったのです。
ドリスがフィリップの元で仕事を始めた後、トラブルに巻き込まれたドリスの弟が助けを求めて屋敷にやってきたました。
複雑な家庭環境にあるドリスの状況を理解したフィリップは「これは君の一生の仕事じゃない」と言い、ドリスは介護の仕事を辞める決意をしました。
【最強のふたり】実話と映画の違う部分を解説
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映画「最強のふたり」は、フィリップ・ポゾ・ディ・ボルゴとアブデル・ヤスミン・セローという実在の人物をモデルにした作品ですが、もちろんフィクションも含まれています。
実話と映画の中で描かれたことの相違点を解説します。
ドリスのモデル・アブデルはアルジェリア出身
ドリスのモデルのアブデル・ヤスミン・セローはアルジェリア出身のアラブ系でしたが、映画の中では黒人青年として描かれていました。
エンドロールの前に、実際のフィリップとアブデルの短い映像が挿入されているので、2人の姿を確認することができます。
本作の監督が、ドリス役にスラム出身でコメディアンでもあるオマール・シーを希望したことから、セネガルからの移民という設定に変更したそうです。
確かにオマール・シーは素晴らしい俳優で、Netflixのドラマ「Lupin/ルパン」で主役を務めたり「ジュラシック・ワールド」シリーズなどに出演したりと、フランスを代表する人気俳優となりました。
フィリップの妻ベアトリスは死亡していなかった
「大恋愛だった、どれほど彼女を愛したことか」とフィリップが語っていた、最愛の妻・ベアトリス。
映画の中では、ドリスがフィリップの屋敷で仕事を始めた時には既に、ベアトリスは亡っている設定になっています。
実際には、アブデル(ドリス)が屋敷へ来た後の1996年5月にベアトリスは癌で亡くなりました。
ベアトリスは、自身が闘病中でありながらも献身的にフィリップの介護をしていたそうです。
アブデルは10年間フィリップの介護を続けた
映画の中では、登場人物たちが屋外で夏服を着ているシーンがないことなどから、ドリスがフィリップの元で働いていたのは数ヶ月〜1年程度の短期間として描かれています。
実際には、アブデル(ドリス)は2004年までの10年間にわたって、フィリップの介護をしていました。
雇用解消はフィリップからだった
ドリスはトラブルに巻き込まれた弟や家族のために、フィリップの介護の仕事を辞める決意をした、と映画の中では描かれています。
実際には、モロッコへ移住した後に現地の女性と恋に落ちたアブデル(ドリス)の将来のことを考えて、フィリップから契約を解消したそうです。
24時間の介護が必要なフィリップの元で仕事を続けながら、恋愛や結婚をするのは難しいということを一番よく理解していたのはフィリップだったのでしょう。
【最強のふたり】実話の2人,フィリップとアブデルの現在を解説
物語のモデルとなったフィリップとアブデル(ドリス)の、その後の人生と現在について解説します。
フィリップ=フィリップ・ポッツォ・ディ・ボルゴの現在
湿度の低い環境がフィリップの体に良いという理由で、フィリップはアブデル(ドリス)とともにモロッコに移住しました。
フィリップは移住先で再婚し、2人の娘にも恵まれ幸せに暮らしていましたが、2023年6月1日に72歳で亡くなったそうです。
ちなみに生前のフィリップは、2001年に自身やアブデルとのことを書いた「Le Second Souffle」という本を出版しました。
この本がきっかけで、『Vie privée, vie publique』というフランスのテレビ番組でフィリップとアブデルが取り上げられることに。
この番組の司会者をしていたミレイユ・デュマが、2人を追ったドキュメンタリー『À la vie, à la mort』を2003年に制作し、その後、映画「最強のふたり」が公開されることになりました。
「最強のふたり」が世界的に評価を得たことから、2019年にはハリウッドのリメイク版「人生の動かし方」が公開されるまでになったのです。
フィリップは順風満帆な人生から一転、不慮の事故で不自由な身体になってしまいました。
しかし、“最強の友人”との大切な思い出が書籍化や映画化され、世界中の人々に感動を与えることができ、非常に幸せな晩年を過ごしたのではないでしょうか。
ドリス=アブデル・ヤスミン・セローの現在
アブデルは、フィリップと共にモロッコへ移住した後、移住先で運命の女性と出会いました。
フィリップはアブデルの幸せを願い、アブデルとの仕事の契約を解消しました。
アブデルは、その女性と結婚して3人の子どもに恵まれ、現在は会社の社長として活躍しています。
映画のラストシーンで描かれていた通り、仕事上での関係ではなくなった後も、2人の友情は長く続いたそうです。
【最強のふたり】映画の見どころ・重要ポイント3選!
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映画「最強のふたり」の、見どころや注目すべきポイントを3つ紹介します。
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見どころ①:主人公2人の胸アツ友情物語
全く別の世界で生きてきた、フィリップとドリス。
そんな2人が偶然出会い、人種・年齢・価値観の違いを乗り越えて、本物の熱い友情を育んでいく姿に心打たれました。
フィリップは、自由に体を動かせなくなった上に最愛の妻まで失ったことで、人生に絶望していました。
“大富豪”、“障がい者”、“インテリ”といった周囲からの「レッテル貼り」や同情的な態度にも、飽き飽きしていたのでしょう。
ドリスはそれまで出会った人とは全く違う、先入観なしでざっくばらんに“人対人”の付き合いができる人物でした。
出会う場面やタイミングが違っていたら、お互いに差別しあう対象になっていたかもしれません。
それぞれが抱える困難や悩みを共有するうちに、強い信頼関係が生まれていきました。
両者の人生を豊かにするような、男同士の友情が芽生えていく様子が丁寧に描かれているのが、本作の一番のみどころです。
見どころ②:シリアスなテーマだけど、ユーモア満載
“障がいがテーマの感動物語”と聞くと、お硬い作品なのかな?と思いますよね。
冒頭のシーンから、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの「セプテンバー」でノリノリのドライブシーンがあったりと、全体的にユーモアや幸福感に満ちに溢れた作品となっています。
フィリップとドリスがが友情を深めるにあたって、重要な要素となったのが“ユーモア”でした。
学生時代に戻ったような男同士の下ネタトークをしてみたり、ちょっぴりワルいことに手を出したり、格式高いオペラ会場で出演者の衣装を大笑いしてしまったり。
見ている方がドキッとしてしまうような、ギリギリのブラックショークを含んだ会話や、そんなことして大丈夫?と心配になるような突拍子もない大胆な行動の数々。
重いテーマをメインに扱いながらも、見ている方も笑顔でハッピーな気分になってしまうようなウィットに富んだシーンの数々に注目してみてください。
見どころ③:フランス映画だけど、難しくない!
おしゃれで芸術的だけど難解なイメージがある“フランス映画”に対して、苦手意識がある人もいるかもしれません。
「最強のふたり」は、誰もが感動できて笑って泣ける作品に仕上がっていて、今までのフランス映画のイメージを覆すような作品です。
冒頭の警察とのカーチェイスのシーンが、後半に繋がるというところ以外は、ストーリー展開も非常わかりやすい構成になっています。
荒っぽく振る舞っていたドリスが、屋敷を去る日には紳士的な態度を見せ人間的に成長を遂げたという描き方など、全体的にシンプルでわかりやすい演出になっています。
普段はフランス映画は見ないな〜、という人も偏見無しで是非見てもらいたい作品です。
【最強のふたり】映画を見るなら追加料金なしのU-NEXTがおすすめ
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