映画「チェンジリング」は、あのクリント・イーストウッド監督による実話を元にしたミステリー&人間ドラマです。
本作の元ネタになっているのは、あのおぞましいゴードン・ノースコット事件。
「チェンジリング」の鑑賞後は、これが本当に実話なのか?と確かめたくなった方も多いでしょう。
映画内の出来事はかなり実話に近いですが、事件の全てが作品内で描かれているわけではありません!
この記事では、映画「チェンジリング」が本当に実話なのか?や元になった事件について解説していきます。
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作品名 | チェンジリング |
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公開年 | 2009年 |
上映時間 | 142分 |
監督 | クリント・イーストウッド |
脚本 | J・マイケル・ストラジンスキー |
音楽 | クリント・イーストウッド クリスティン・ヤバラ |
キャスト | アンジェリーナ・ジョリー ジョン・マルコヴィッチ ジェフリー・ドノヴァン ジェイソン・バトラー・ハーナー マイケル・ケリー |
配給 | 東宝東和 |
【チェンジリング】実話?映画のあらすじを解説
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【結論】「チェンジリング」は1920年代後半に起きたゴードン・ノースコット事件の被害者の実話を元にした映画。
映画「チェンジリング」に登場する人物は、全て実在しています。
1928年3月、ロサンゼルスに住むひとり親クリスティンの9歳の息子が行方不明になりました。
それから5か月が経った頃、息子のウォルターが見つかったとの報告を受けます。
クリスティンはジョーンズ警部と駅へ急ぎますが、目の前に立っていたのは息子とは全く別の子供でした。
パッと見て違うと思ったクリスティンは「息子ではありません」と警察に違和感を伝えますが、警部は警察の評判を気にするあまり、痩せて見た目が変わっただけと主張。
知らない子を引き取ってからもクリスティンは、たびたび警察に本当の息子の捜索を依頼しますが、取り合ってもらえませんでした。
そんなクリスティンを助けたのは長老派教会のグスタヴ牧師。
クリスティンが事情をマスコミに公表すると、腹を立てたジョーンズは彼女を精神病と決めつけ、ロサンゼルス病院精神科病棟に入れてしまいます。
一方でレスター刑事は、養鶏場に違法滞在しているサンフォードという少年を捕らえますが…。
【チェンジリング】映画の結末・ラスト&ウォルターは生きてるかネタバレ解説
ここからは映画「チェンジリング」の結末や、ネタバレになる部分を解説していきます。
「チェンジリング」の結末・ラストの解説
精神科病棟には警官にとって都合の悪い女性ばかりが「コード12」という名目で拘束されていました。
医師からは「警察に非がなかった」と認めれば解放すると言われましたが、クリスティンはそれを拒否します。
同じ頃、サンフォードの従兄弟のゴードンが養鶏場で複数の子供を監禁し殺害していたとわかり、状況が急変!
ウォルターもこの事件に関わっていたことからクリスティンは即退院となり、犯人のゴードンも逮捕されました。
凄腕の弁護士がクリスティンの味方につき、まずは病院で拘束されていた女性たちを解放します。
クリスティンの警察への申し立てにより聴聞会が開かれ、警察本部長は解任、憎きジョーンズは無期限の停職処分を受けました。
犯人は裁判で死刑判決が言い渡され、その2年後に死刑が執行されます。
1935年、ゴードンの事件で被害を受けた子供のデヴィッドが見つかり、彼がウォルターのお陰で命拾いしたのだとわかりました。
それを知ったクリスティンは息子を誇らしく思い、生涯ウォルターを捜し続けました。
事件の犯人は誰?
劇中の事件の犯人は、ゴードン・ノースコットという実在したサイコキラーの男がモデルになっています。
ゴードンはまず、従兄弟のサンフォードをトラックの助手席に乗せて、歩いている子供に声をかけ誘拐。
サンフォードは、自分が助手席にいると他の子供も安心して乗ってくると、泣きながら刑事に話しています。
ゴードンは複数の子供を養鶏場に監禁し、無差別に惨殺していました。
手伝わないならお前の命はないと脅され、泣く泣く犯行に加担してしまったサンフォード。
サンフォードがウォルターの写真を見て、養鶏場で彼を見たと供述していることから、ウォルターの失踪もこの事件がらみだと判明します。
偽物のウォルターは誰?
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劇中であつかましく自分がウォルターだと名乗っていた少年は、実は家出少年でした。
彼はアイオワ州に住むアーサー・ハッチンスという少年で「ロサンゼルスに来れば映画スターに会えるかと思った」と、刑事に自白しています。
彼が初対面で、明らかに自分の親ではないはずのクリスティンに「ママ〜」と抱きつくシーンはもはやホラー。
終盤に実母ジャネット・ハッチンスが迎えに来るシーンでは、自身の行いを警察のせいにしていました。
本物のウォルターは生きている?
裁判所で犯人から「息子さんを殺してない」と聞いたことで、希望を持ち続けていたクリスティン。
しかし死刑になる直前に犯人がこの発言を撤回します。
クリスティンは犯人に会いに行きますが、犯人は懺悔を済ませたあとでした。
面会中犯人は「嘘をついて地獄に堕ちたくない」から、クリスティンの求める答えは言えないと話しています。
クリスティンの求める答え=殺してないこと=嘘なので、残念ながらウォルターは殺された可能性が高いです。
しかし映画のラストに見つかった少年デヴィッドとウォルターが一緒だったことや、その後2人が違う方向に逃げたことが確認されたため、クリスティンは新たな希望を持ちはじめました。
【チェンジリング】実話?映画の事件の元ネタと結末を解説
映画「チェンジリング」は1920年代にカリフォルニア州で起こった、ゴードン・ノースコット事件を元に作られています。
映画は登場人物名なども含めほとんど実話通りですが、一部描かれなかった部分もあるんです。
ここからは、元ネタになった事件について解説していきましょう。
ゴードン・ノースコット事件とは
ゴードン・ノースコット事件は、ワインヴィルという町の養鶏場で起こった連続少年誘拐殺人事件です。
この事件の犯人は、養鶏場の経営者である21歳のゴードン・ノースコット。
ゴードンはわいせつ目的で誘拐した少年を養鶏場に監禁し、不要と見なせば殺害していました。
養鶏場を警察が捜査したのは1928年9月のこと。
ゴードンが引き取っていた親戚のサンフォード・クラークが、警察に見つかったことにより事件が明らかになります。
警察が養鶏場に着いた時ゴードンはカナダに逃亡中でしたが、後に拘束されました。
映画では描かれていませんが信じられないことに、この犯罪にはゴードンの母親サラ・ルイーズも加担していたことが判明。
ゴードンから一連の作業を手伝わされていたサンフォードは、この劣悪な事件の証言をしたことで刑が軽くなり、少年院送りで済まされました。
この事件がマスコミに騒がれたことでワインヴィルという町は、現在ミラ・ロマという地名に変更されています!
事件により警察の腐敗態勢が明らかに
実話でも映画と同じく警察の腐敗が明らかになっっています。
また実話でもクリスティンは、学校の先生に証言を求めたり2人の子供の身体的な違いを発見したりして、警察に訴えているようです。
しかし警察側はクリスティンを黙らせる目的で彼女を勝手に異常者認定し、精神病院に強制入院させました。
これはとても許しがたいことです。
警察がもっとウォルター・コリンズを全力で捜していれば、結果ゴードン・ノースコット事件の犠牲者も減らすことができたはず。
実話でもジョーンズは、偽息子ことアーサー・J・ハチンズ・ジュニアの嘘にも気づいていたはずなのに、自分の野心のためにそれらを無視しました。
この一連の事件で、警察の腐敗が明るみに出たことは言うまでもありません。
1930年にゴードンの死刑が執行される
この凄惨な事件の裁判で、犯人のゴードンはウォルター・コリンズら複数名の子供を殺害したと認め、死刑判決が下されます。
少なくとも3名の子供が犠牲になったことはわかっていますが、詳細は不明。
ゴードンが、ウォルター・コリンズなどを含めた20名が犠牲になったと供述しているようですが、裁判でも全貌はわからないままです。
これはゴードンが弁護士も雇わず、支離滅裂で矛盾の多い供述をしていたからでしょう。
ゴードンの死刑は、1930年10月2日にサン・クウェンティン刑務所の処刑室で執行されました。
なお、実話でのクリスティンは、息子の骨片が発見されなかったことから生涯子供の生存を信じ捜し続けています。
DNA鑑定技術がなかった当時、犠牲者の骨片を判別できなかったことで、諦めがつかなかったのかもしれません。
【チェンジリング】映画の見どころ・重要ポイントを解説
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「チェンジリング」には、ゾッとするシーンやムカつくシーンも盛りだくさん。
ここからは「チェンジリング」の見どころや重要ポイントをご紹介します。
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見どころ①:違う息子を差し出される恐怖
クリスティンは最初、駅に立っている子を見て自分の子供ではないと主張しましたが、結局見知らぬ子供を連れて帰ってしまいました。
このように映画「チェンジリング」の序盤のシーンはニューロティック・スリラーのような趣もあり、主人公が「私、間違ってるの?」と自分自身に問いかけているように見えます。
実話ベースなのでなんとも言えませんがこの演出は特徴的で、古くは映画「バニー・レークは行方不明」などと近いグラグラ感を味わえるでしょう。
失踪系の映画で、誰からも信じてもらえない状況はもはやホラー。
最初のうちクリスティンには味方がおらず、警察や医者などに言いくるめられそうになります。
そして序盤の最大の敵は、目の前にいる小さな子供。
偽ウォルターは自分がクリスティンの子供ではないと知っているはずなのに、なぜか本当のことを話してくれない不気味な存在でした。
帰宅後、柱につけた息子の身長と偽息子の身長を比べるシーンも、じわりじわり怖くて秀逸。
逆に、学校の先生が偽ウォルターを見て別人だと認めるシーンでは心底ホッとさせられますね。
見どころ②:警察の腐敗を一掃する聴聞会のシーンは痛快!
劇中で警察にムカつくポイントは、多数あります。
まず序盤から「子供の失踪後、24時間経ってからしか捜査できない」という謎ルールと職員の怠けぶりが目立ちました。
さらにジョーンズ警部は、間違った子供を引き渡しておきながら「面倒ぐらい見れるでしょう」と発言。
またクリスティンに向かって「母親の責任を逃れようとしている」と真反対でトンチンカンなことを言い、ウォルターを捜そうとしないクセに、自身の保身だけは最優先する始末でした。
しかし後半に弁護士がつくとクリスティンは最強に!
聴聞会で弁護士がジョーンズの言動に言及するシーンは痛快で、特に令状もなく精神病棟へクリスティンを監禁したことは大きく問題視されます。
湧き上がる拍手とタジタジのジョーンズにスッキリさせられる、名シーンですね。
見どころ③:結末で自分の人生よりも息子を選んだクリスティン
本作の鑑賞後、一部では「結局ウォルターは生きていたのか?」という疑問の声があがっています。
映画のラストでは「クリスティン・コリンズは生涯息子を捜し続けた」と字幕が出るので、クリスティンは息子と会えなかったのでしょう。
これについては【本物のウォルターは生きている?】の章で考察しています。
また最後のシーンでは、善良なレスター刑事がクリスティンとの会話中、ほんの僅かに複雑な表情を見せました。
生き残りの少年デヴィッドの「3人で逃げた」という証言から、クリスティンは希望を得ています。
けれどもレスターはサンフォードの過去の聞き込みから、1人か2人逃げたという別の情報も得ているため「どうかな?」と思っているようです。
ただクリスティンのことを思うと、レスターはもう何も言えませんでした。
街の景色が美しいこのラストシーンは特に印象的で、心に残るエンディングとなっています。
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【チェンジリング】映画は実話のゴードン・ノースコット事件が元ネタ
この記事では、映画「チェンジリング」の元ネタになった事件や映画の結末についてご紹介しました。
- 映画「チェンジリング」では、ゴードン・ノースコット事件の被害者の実話が描かれている
- ゴードン・ノースコット事件とは、ワインヴィルの養鶏場で起こった連続少年誘拐殺人事件のこと
- 映画「チェンジリング」の序盤は、ニューロティック・スリラーの趣
映画「チェンジリング」と元の事件は、一部を除いてほとんど同じです。
実話ベースであるがゆえ少々胸くそ系でもありますが、俳優さんの演技も素晴らしくラストシーンではしんみりさせられるでしょう。
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