ハリーに真正面からアプローチを始めるジニーが誇らしく、ロンをさりげなく支えるハーマイオニーの健気な純真が切なくて、たまりません。
恋に泣いたことのあるあなたにきっと突き刺さる、悪人なき「恋心」に関する戦いと、生死を分かつシリアスな闘いがバランスよく描かれた映画が「ハリー・ポッターと謎のプリンス」です!
この記事には映画「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のネタバレを含みます!未見の方はご注意ください!
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「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の作品情報
公開日 | 2009/7/14(日本) |
---|---|
監督 | デヴィッド・イェーツ |
原作 | J・K・ローリング |
脚本 | スティーヴ・クローヴス |
キャスト | ダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソン ほか |
音楽 | ニコラス・フーパー、ジョン・ウィリアムズ |
上映時間 | 2時間33分 |
配給 | ワーナー・ブラザース、ヘイデイ・フィルムズ |
興行収入 | 9億3441万6487ドル |
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のあらすじ
魔法省での戦いは、シリウス・ブラック(ゲイリー・オールドマン)の死をまねき、ルシウス・マルフォイ(ジェイソン・アイザックス)を投獄へと導き、ヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)の復活を世間に知らしめました。
ついにマグル(魔法を使わない人間)の世界にも闇は広がり、ヴォルデモート卿の手下たちが街を荒らしています。
秘密裏にヴォルデモート卿の退治を画策するアルバス・ダンブルドア(マイケル・ガンボン)は、なぜか片手を負傷した状態でハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)の前に現れました。
ダンブルドアは、真っ黒になった片手の理由など言いません。命を張って当たり前。まじシブいです
ダンブルドアの画策にハリーの存在は欠かせません。
ダンブルドアの飄々としたふるまいに身をゆだねるうち、あっという間にハリーは、ロン(ルパート・グリント)たちが待つウィーズリー家に“ひとっとび”連れてこられました。
移動の魔法“姿現し”でピュン!移動時間超短縮うらやましい
あらすじ”起”:半純血のプリンス蔵書
普段なら希望あふれるはずのホグワーツ特急のなか、鬼気迫る表情でハリーをにらむドラコ・マルフォイ(トム・フェルトン)。
ドラコは、母であるナルシッサ・マルフォイ(ヘレン・マックロリー)と「ドラコを守りぬく」という“破れぬ誓い”を結んだセブルス・スネイプ(アラン・リックマン)によって警護されています。
“破れぬ誓い”は破ると死ぬシンプル契約です。スネイプの後ろ盾なしではドラコの身が危険なんです…理由は絶望的…
ダンブルドアの画策のひとつにより、ホグワーツ魔法魔術学校で魔法薬学を教えるため復職したホラス・スラグホーン(ジム・ブロードベント)は超ミーハー。
「選ばれし者」であるハリーに、ホラスは興奮を隠せません。
教科書すら持たず教室へ入ってきたハリーに、戸棚にある蔵書を貸し出すほどの甘やかしぶりです。
蔵書には“半純血のプリンス”とサインが刻まれており、他の生徒がもつ教科書とはちがう内容でした。
蔵書をたよりに、たったひとり薬品の生成に成功したハリーは、蔵書を後ろ手に持ち出してしまいます。
あらすじ”承”:ホラスに取り入る
ダンブルドアがホラスを復職させたのは、現在ヴォルデモート卿として恐れられているトム・マールヴォロ・リドルをホグワーツで教えていた過去があったからでした。
ダンブルドアは、ハリーに「ホラスがヴォルデモートの秘密を知っている。取り入って探りなさい」と命令します。
生徒だろうが使えるものは何でも使う!ダンブルドアもそんなに余裕なくなってきたよ
自分に懐くハリーに、最初こそ気をよくしていたホラスでしたが、正直でまっすぐなハリーの姿にダンブルドアの策略をみて激高します。
ホラスにとって、トムとの思い出は恐怖に支配されていました。
口を閉ざすホラスに、ハリーは「勇気を出してください」と、なおもまっすぐに詰め寄ります。
ハリーの瞳に打たれたホラスは、とうとうトムとの記憶を呼び起こします。
トムは幼くして、魂を切り分けて保管することのできる分霊箱の作り方を知ってしまったのでした。
あらすじ”転”:分霊箱の秘密
分霊箱は殺人により作ることができる、不死となるための箱です。
自分の魂を分霊箱に分けておけば、生身が傷つけられたとしても死はまぬがれます。
以前ハリーがバジリスクという大蛇の牙を刺して破壊した“トム・リドルの日記”は、トム・マールヴォロ・リドルが作った分霊箱のひとつでした。
穴の空いたトムの日記はダンブルドアが保管していましたが、日記が隠された引き出しには指輪も入っています。
指輪の名は“マールヴォロ・ゴーントの指輪”といい、おなじく分霊箱のひとつでした。
冒頭でダンブルドアの手が真っ黒だったのは、指輪に関係があるんだけど、詳しいことは次作以降にわかってくるよねぇ
ヴォルデモート卿の秘密に気付いたことで危険が差し迫るなか、ついにダンブルドアとハリーは、ふたりで手を取り合い残りの分霊箱を探しに出かけます。
ダンブルドアがまたも命を張り、ハリーが勇気を出して難関を乗り越えた先には、3つ目の分霊箱であるロケットペンダントがありました。
ペンダントを手に、ふたりはホグワーツ魔法魔術学校の天文塔へと戻ったのです。
あらすじ”結”:ダンブルドア死去
天文塔に気配を感じたダンブルドアは、とっさにハリーを遠ざけます。
塔に現れたのは、追い詰められたドラコ・マルフォイでした。
「あなたを殺らなきゃ俺が殺される」と叫ぶドラコに、ダンブルドアはなおも軽快な言葉をかけ続けます。
恐怖に支配されたドラコは、ダンブルドアの軽口を聞く耳など持ちません。
そのとき、震えるドラコの前に出たスネイプが、ダンブルドアに向け「アバダケダブラ」の呪文を放ちました。
ダンブルドアが死んだ……?うそだ……?
パニックになり怒り狂うハリーはスネイプを追いかけ感情をあらわにしますが、スネイプの魔法により口を封じられてしまいます。
傷つくハリーにスネイプは「私が半純血のプリンスだ」と吐き捨てました。
レジェンドの死を知り悲しみに暮れ、ダンブルドアにせいいっぱいの敬意を示すかのように杖を振りあげる、ホグワーツ魔法魔術学校の生徒や教師たち。
一夜明け、恐怖により他人を支配することでダンブルドアまでも奪い去った“ヴォルデモートという卑怯者”との対峙を心に強く決めたハリーなのでした。
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の主要登場人物一覧
登場人物 | キャスト | 特徴 | 日本語声優 |
---|---|---|---|
ハリー・ポッター | ダニエル・ラドクリフ | 主人公。「選ばれし者」と呼ばれる | 小野賢章 |
ハーマイオニー・グレンジャー | エマ・ワトソン | ハリーの親友。ロンへの恋心に気づく | 須藤祐実 |
ロン・ウィーズリー | ルパート・グリント | ハリーの親友。女心にうとい | 常盤祐貴 |
アルバス・ダンブルドア | マイケル・ガンボン | ホグワーツ魔法魔術学校の校長。分霊箱を探している | 永井一郎 |
セブルス・スネイプ | アラン・リックマン | ホグワーツ魔法魔術学校の教師。二重スパイ | 土師孝也 |
ホラス・スラグホーン | ジム・ブロードベント | ホグワーツ魔法魔術学校の教師。ダンブルドアの頼みで復職する | 森功至 |
ドラコ・マルフォイ | トム・フェルトン | ハリーの同級生。死喰い人の父をもつ | 三枝享祐 |
ジニー・ウィーズリー | ボニー・ライト | ロンの妹。ハリーに想いをよせる | 高野朱華 |
ベラトリックス・レストレンジ | ヘレナ・ボナム=カーター | 死喰い人。シリウス・ブラックを殺した | 高乃麗 |
トム・マールヴォロ・リドル | ヒーロー・ファインズ・ティフィン/フランク・ディレイン | 闇の魔法使い・ヴォルデモートの少年時代。 | 小林翼/福山潤 |
ナルシッサ・マルフォイ | ヘレン・マックロリー | ドラコの母親。スネイプと“破れぬ誓い”を結ぶ | 佐藤しのぶ |
ルーナ・ラブグッド | イヴァナ・リンチ | ハリーの友だち。独自の精神世界をもつ | 三村ゆうな |
ラベンダー・ブラウン | ジェシー・ケーブ | ハリーたちの同級生。ロンのことが大好き | 宇野あゆみ |
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」の重要キャラクター
セブルス・スネイプ
ダンブルドアにすべてを捧げた男・スネイプ。
死喰い人としてヴォルデモート卿にも通じ、本作では「ドラコを守る」とナルシッサの腕に誓いをからめていたスネイプですが、不死鳥の騎士団の一員でもあります。
不死鳥の騎士団とは、ダンブルドアがつくった対ヴォルデモートの軍団です。
みなさま、本作から先「ハリー・ポッター」シリーズ完結まで、スネイプに関するすべてのGoogle検索を禁止とさせていただきます!!!
笑顔のひとつも見せず、厳しすぎる教師として生徒におそれられ、死喰い人側からも騎士団側からもいまひとつ信用されず、つねにひとりきりで心を閉ざしているように見えるスネイプなのです。
かつて自分をいじめていたジェームズ・ポッターの息子であるハリーが、あまりに父親に似た顔つきをしているので脊髄反射でハリーに冷たくしてしまうスネイプは、人間らしくもあります。(前作「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」より)
できる限りの情報を排除して、あなたの目に映るスネイプをただ見守っていてください…私には見える…最終話を観ているあなたの目からあふれ出す大粒の涙が…
アルバス・ダンブルドア
上級大魔法使いであり、ホグワーツ魔法魔術学校の絶対的校長であり、20世紀で最も偉大な魔法使いであるアルバス・ダンブルドア。
本作では人知れず、分霊箱を探す危険な旅の途中です。
ダンブルドアの偉大たる所以は、言い訳をせず、善悪のどちらにもかたよらず、ユーモアを忘れない、以上の3点が主と感じました。
言い訳しなさすぎて、受け手によってはダンブルドアに不信感を抱く場合もあるかも。ネットにもアンチ・ダンブルドアな意見は一定数あります
ダンブルドアは自らを「善である」と過信していません。
長年最も優れた魔法使いの称号を得ていながら、己の後ろ暗い部分を忘れることなく、謙虚に生きています。
権力を正しく行使できるすぐれた人というのは、そう多くないと思うのです。
「ハリー・ポッター」シリーズにおけるダンブルドアの描かれ方は、決して超人ではありません。
人間として、どう決断するのが最適解であるのか、一生懸命考えて、たまに間違えて、それでもなお生きていく。
ダンブルドアも私たち観客とおなじ愚かな人間に過ぎないのです。
あくまで人間として描く、というのはヴォルデモート卿にも共通しています
ドラコ・マルフォイ
ハリーを敵対視し、子分を引き連れて文句ばかりいうイケてない“ひがみ屋”だったドラコが、ダンブルドア殺害の命(めい)を受け命(いのち)をかけ殺人者になろうとしています。
ドラコを支援するものはほとんどおらず、父・ルシウスを筆頭に死喰い人たちの監視が強まるなか、たったひとり善悪の狭間でパニック状態になっているのです。
ダサい臆病者程度だったころのドラコは、ハリーたちにとっても「やれやれ」的存在でしたが、本作ではハリーがドラコに向け、覚えたての“セクタムセンプラ”を放つシーンがあります。
ハリーは、ついにドラコを“敵”とみなし意図的に苦しめようとしたのです。
うざいから距離感保ってたのに、懲りずにまだやってくんならいい加減やってやんぞ、ということですね
キルorデスの瀬戸際で、頼る者もなく追い詰められるかつての小心者は、大人たちの陰謀にあやつられるうちに自分の意思を忘れてしまいました。
ドラコの目から絶えずあふれる涙だけが、ドラコの肉体から出たリアルなSOSサインだったように思います。
ドラコ推しの筆者でも、本作「謎のプリンス」編のドラコだけはかばいきれません
ナルシッサ・マルフォイ
ドラコの母親。
自身も血統を重視する家庭で育ち、ホグワーツ魔法魔術学校のスリザリン寮で出会ったルシウスと恋に落ち、現在の夫婦関係に至ります。
三人姉妹の末っ子で、長女は悪名高きベラトリックス・レストレンジ(ヘレナ・ボナム=カーター)。
スネイプと誓いをたてるシーンで、ベラトリックスにきつく当たられていました
家柄は保守的、姉・夫ともにヴォルデモート卿に忠誠を誓った死喰い人でありながら、ナルシッサは死喰い人ではありません。
高圧的な家族のなか、一人息子であるドラコの身を案じる姿は一般的な母親といった印象です。
次作以降のナルシッサ激アツなので要チェック!
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」伏線7選
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のネタバレ・伏線を7つご紹介します。
※クリックすると見出しへ飛びます。
謎のプリンス(半純血のプリンス)の正体とは
前述のとおり、セブルス・スネイプです。
以前に教科書を使っていたセブルスが、非効率な記述を訂正し、より良質な教科書にバージョンアップしたのち、“半純血のプリンス”とサインしました。
「プリンスて…中二病かよ」と思ったあなた、私も思いましたがちがいました。お母さんの旧姓がプリンスなんですって。母思いのいい子なんです
分霊箱は全部で7つ?
トム・マールヴォロ・リドルがつくった分霊箱は全部で7つといわれています。
「7」という数字で縁起を担いだトム。どこまでも人間らしい!
トム、すなわちヴォルデモート卿自身の肉体が、本体としてひとつ。
そして、すでに破壊済みの“トム・リドルの日記”“マールヴォロ・ゴーントの指輪”、また本作で偽物とすり替えられていたロケットの存在は明らかです。
本当は何個あるの…?私たちも残りの分霊箱を探しに「死の秘宝」へと進みましょう!
スネイプは二重スパイ
ダンブルドアにすべてを捧げた男・スネイプ(再掲)。
冷たい家庭で育ち、いじめの的となり、恋にやぶれ、友もなく、魔法の力だけを信じ生きてきた男、それがスネイプです。
だけどスネイプの原動力は怒りや憎しみじゃないんです、だって愛を知っているのだから。愛を…!!!知っているのだから…!!!
死喰い人となったのも、一転、不死鳥の騎士団へと加入したのも、大好きな人物のためでしかありません。
大好きな人ってだれ?二重スパイのわけは?Let’s go to 死の秘宝!お願いだからググらないで!!!
ダンブルドアの死亡
人物紹介の項でふれた、ダンブルドアが偉大たる所以のひとつ“ユーモアを忘れない”ということが、死の間際おおいに発揮されています。
目の前にあらわれた刺客とて、ドラコはかわいい生徒のひとり。
刺激しないよう、冷静に、そしてユーモアを交えてドラコをたしなめます。
さらに、パニックに陥ったドラコを前に、「きみを助けたい」というダンブルドアは、「きみには人は殺せぬ」という言葉で瀬戸際にドラコを救ってみせるです。
ドラコとダンブルドアが見つめ合う天文塔のシーンは秀逸で、一字一句せりふを書き起こしたくなるほど!
いよいよ怖気づいたドラコの杖を遮り、ダンブルドアを殺したのは“半純血のプリンス”ことスネイプでした。
スネイプ祭な本作を凌駕する“スネイプ大感謝祭”が次作以降に待っている、とだけお伝えしておきましょう
マルフォイの行動の理由
ハリーたちがキュンなラブをお楽しみのなか、額に汗をにじませ危機せまる様子で、ノクターン横丁にある“ボージン・アンド・バークス”と、ホグワーツ城にある“必要の部屋”を行ったり来たりするドラコ。
両地には“姿をくらますキャビネット棚”と呼ばれる棚がありました。
対となった棚は通路となり、双方をつなぎます。
だから死喰い人たちがホグワーツに入ってきてしまったのでした
ダンブルドア殺害のチャンスをことごとくふいにしてきたドラコは、この棚を修理することでベラトリックスたちをハリーのもとへ誘い、ギリギリ、ヴォルデモート卿の逆鱗にふれることなく延命されました。
いま殺そうというダンブルドアを前に「僕が修理したッ!」とキャビネット棚の自慢をするドラコ…おいルシウス父さん、あんたが褒めてこなかったのが悪いぞ
「あなたを殺さないと僕が殺されるんだ」と、言葉の端から敬意をもらしながらべそをかくドラコを、殺人者にするわけにはいかないホグワーツの面々なのでした。
R.A.Bは誰?
物語の終盤で、ダンブルドアとハリーが命からがら手に入れた分霊箱のひとつ、“サラザール・スリザリンのロケット”ですが、じつはR.A.Bと名乗る人物により偽物にすり替えられていました。
R.A.Bとはレギュラス・アークタルス・ブラックの頭文字を取ったもので、レギュラスはシリウスの弟です。
偽のロケットに入れられた手紙の内容は以下の通り。
闇の帝王へ
私はとうに死んでいるでしょう。
しかし私は、あなたの秘密を発見しました。
本物の分霊箱は私が盗みました。破壊するつもりです。
あなたが手ごわい相手にまみえたその時、ふたたび死すべき存在になることを願って。
R.A.B
https://video.unext.jp/title/SID0003952
分霊箱が偽物で落ち込むハリーを、ハーマイオニーとロンがなぐさめるラストシーンに希望あふれます
破れぬ誓い
「破れぬ誓いって、破れないんだぜ」byロンでおなじみの誓いは、スネイプとナルシッサの間で結ばれました。
あらすじでふれたように、“破れば死”というシンプルな契約です。
仲介役のベラトリックスが述べた誓いの内容は以下の通り。
汝、セブルス・スネイプは、闇の帝王の望みを叶えんとするドラコ・マルフォイを見守ると誓うか。
そして彼に危険が及ばぬよう守ると誓うか。
そして、ドラコがしくじったならお前自身がドラコに成り代わり、闇の帝王の御命令を遂行すると誓うか。
https://video.unext.jp/title/SID0003952
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」実際に鑑賞した感想・評価
心底かわいそうなハーマイオニーと一緒に号泣しながらロンに小鳥をオパグノしてやりました(泣)
ストーリーの重さ
ダンブルドアが死にますから、悲しみの大きさは計り知れないのですが、物語全体の軽快さも心に残るものでした。
“惚れ薬”にまつわる生徒たちの恋愛模様も目に楽しく、ハリー&ジニー・ウィーズリー(ボニー・ライト)やロン&ハーマイオニー・グレンジャー(エマ・ワトソン)の未来を予感させるシーンも多くきらびやかです。
勇敢なジニーの大人な色気はんぱないっ…!
不思議ちゃんなルーナ・ラブグッド(イヴァナ・リンチ)とハリーのたおやかな友情にもほっこりします。
ドラコの闇堕ちがキツい本作ですが、闇堕ちならでは“たったひとり”で苦しむドラコは、悲しいかなストーリーを重くする要素にすらなれていません。
個人的には前作「不死鳥の騎士団」の方が重かったかな
魔法の再現度
ダンブルドアの杖から飛び出す大輪の炎は、前作同様にダイナミックな“脳汁系”魔法シーンでした。
また、「再現度」ということであれば、創始者であるスネイプに闇の魔術である“セクタムセンプラ(相手を切り裂く)”を浴びせるハリーは見事な再現度といえましょう。
ドラコにはしっかり効いてました。ハリーもスネイプも優秀です
悲しい話ですが、ダンブルドアに向けられた“アバダケダブラ”もまた、優秀なスネイプならではの見事な再現度あってこその悲劇でした。
再視聴
今回の記事化にあたって約20回目の視聴をしましたが、ドラコとダンブルドアの対峙シーンをさらに10回ほどリピートしてしまいました。
そして毎回泣きました
「ハリー・ポッター」は永遠にループしたい最強コンテンツです!
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」映画と原作の違いは?
冒頭でハリーが登場した駅での“むずがゆい”ひとコマは映画版オリジナルのようです。
原作では、いつものようにダーズリー家から魔法の旅をスタートさせるハリーが、映画では逆ナンにときめくシーンに変わっているのは、恋愛要素満タンの本作ならではともいえます。
恋愛要素といえばジニーの活躍がめざましい本作ですが、原作ではジニーの人格形成によりそい、さらに彼女の内面が描かれているのだそう。
映画で省いた描写のぶん、逆に付け足されたシーンもあるそうです。クィディッチの試合でチームをまとめるジニーなんかも映画オリジナル。
他にも、細かな美術の追加や演出の変更、セリフの調整がおこなわれています。
膨大な原作を1本の映画におさめて理解しやすく、それでいて説明過多とならない絶妙なバランス感覚での編集は天才的です。
まとめ|セブルス・スネイプが嫌いになった?死の秘宝まで絶対に見て!
本作終盤、目の前でダンブルドアを失ったハリーは怒りをあらわにスネイプに詰め寄りました。
いまはハリーと肩を並べて、スネイプを全力で罵るのも良いでしょう。
恨むのも、嫌うのももちろんだと思います。
その代わり、絶っっっっっっっ対に「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」まで完走してください!
ぜひ完走をめざしてほしいです
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