1990年代以降で、最も影響力があるアジアの映画監督と言えば、岩井俊二監督で間違いないでしょう。
近年のリバイバル上映ブームの流れに則って、代表作の「Love Letter」が2025年4月4日から上映されることが決まりました。
こちらでは、岩井俊二監督の代表作の紹介や特徴の解説をしていきます。
現役バリバリの巨匠ですが、今から履修していくのでも遅くはありません。
岩井俊二監督が気になっている人は、本記事を参考にしてみてください。
【岩井俊二】映画の代表作をランキングで紹介!特に人気がある作品TOP10
岩井俊二監督の代表作をランキング形式で紹介します。
どの作品も素晴らしいので、気になったものから鑑賞をおすすめします!
- 第1位「リリイ・シュシュのすべて」(2001年)
- 第2位「花とアリス」(2004年)
- 第3位「Love Letter」(1995年)
- 第4位「リップヴァンウィンクルの花嫁」(2016年)
- 第5位「スワロウテイル」(1996年)
- 第6位「ラストレター」(2020年)
- 第7位「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」(1995年)
- 第8位「四月物語」(1998年)
- 第9位「キリエのうた」(2023年)
- 第10位「PiCNiC」(1996年)
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第1位「リリイ・シュシュのすべて」(2001年)

作品名 | リリイ・シュシュのすべて |
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公開年 | 2001年 |
上映時間 | 146分 |
監督 | 岩井俊二 |
脚本 | 岩井俊二 |
音楽 | 小林武史 |
「リリイ・シュシュのすべて」は、岩井俊二監督が「遺作を選ぶならこれにしたい」と言い切っている自信作です。
アジア圏内の監督と共同で、「Y2Kプロジェクト」と題して「リリィ」の物語を紡いでいく企画が構成されました。
インターネットで少しずつ公開されていった小説が、岩井監督自身により脚本が再構成され、長編映画になったという経緯です。
地方都市で鬱屈とした生活を送る中学生の蓮見は、女性歌手のリリィ・シュシュを歌声を聴くことが唯一の生きがいでした。
犯罪を強要されながら生きる蓮見が、リリィ・シュシュにのめり込んでいく様を描いた青春映画の傑作です。
今をときめく俳優陣の幼き姿が収められており、主演を務めた市原隼人さんは、本作の出演で大ブレイクを果たしました。
第2位「花とアリス」(2004年)

作品名 | 花とアリス |
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公開年 | 2004年 |
上映時間 | 135分 |
監督 | 岩井俊二 |
脚本 | 岩井俊二 |
音楽 | 岩井俊二 |
「花とアリス」は、インターネット配信された短編映画を、長編化した映画です。
監督と脚本だけでなく、音楽、編集、プロデューサーも岩井監督が務め、最も岩井色が濃い作品かもしれません。
後に、「花とアリス」の前日譚となるアニメ映画「花とアリス殺人事件」も、岩井監督が手掛けました。
花は、アリスと幼馴染の女子高生で、いつもアリスに振り回されながらも仲良く過ごしていました。
ある日アリスが気にしている男子高生を見かけると、花は一緒にいた友人に一目惚します。
花が一目惚れした宮本は、花からの猛烈なアプローチを受けますが、宮本が好意を寄せていたのは、アリスの方でした。
美しい映像と、高校生の男女の複雑な三角関係を描いた名作です。
第3位「Love Letter」(1995年)

作品名 | Love Letter |
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公開年 | 1995年 |
上映時間 | 117分 |
監督 | 岩井俊二 |
脚本 | 岩井俊二 |
音楽 | REMEDIOS |
「Love Letter」は、最もアジア圏内で影響力の大きい映画と言っても過言ではない作品です。
小樽の雪景色を舞台に、恋文から始まる瑞々しいラブストーリーが描かれました。
劇中で、中山美穂さんが発する「お元気ですかー!」というセリフは、今でもオマージュされるくらいの名台詞です。
1999年には韓国と台湾でも公開され、社会現象を巻き起こすほどの大ヒットを記録しました。
神戸に住む渡辺博子は、山岳事故で亡くなった元婚約者の藤井樹の3回忌に列席すると、樹の母から卒業アルバムを見せられます。
博子は、かつて樹がいた小樽に「お元気ですか?」とあてのない手紙を出すと、同姓同名の女性である藤井樹のもとに届いてしまうのでした。
岩井監督の中でもっとロマンティックな一作で、昔の恋人や友人を思い出してしまうようなノスタルジーが詰まっています。
第4位「リップヴァンウィンクルの花嫁」(2016年)

作品名 | リップヴァンウィンクルの花嫁 |
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公開年 | 2016年 |
上映時間 | 180分 |
監督 | 岩井俊二 |
脚本 | 岩井俊二 |
音楽 | 桑原まこ |
90年代にムーブメントを巻き起こした岩井監督の、2010年代以降の代表作は、「リップヴァンウィンクルの花嫁」でしょう。
本作で主演を務めた黒木華さんと、2012年にCMのオーディションで出会ってから、構想を練っていた作品です。
黒木華さんをイメージして作り上げていった物語のため、黒木さんらしい魅力が存分に発揮されました。
派遣教師の皆川七海が、SNSで知り合った鉄也とあっさり結婚してしまうことから、映画は始まります。
結婚式を行うことになりますが、友人が多い鉄也と比べると、七海は友人が多くありません。
見栄えが悪いから何とかして欲しいと頼まれた七海は、なんでも屋に依頼して無事に結婚式を終えました。
しかし、鉄也の素行に疑問を抱き始めた七海の運命は、思わぬ方向に転がってしまいます。
第5位「スワロウテイル」(1996年)

作品名 | スワロウテイル |
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公開年 | 1996年 |
上映時間 | 149分 |
監督 | 岩井俊二 |
脚本 | 岩井俊二 |
音楽 | 小林武史 |
「スワロウテイル」は、架空の東京を描いたファンタジー映画です。
移民が多く登場しており、ある意味では今の世界情勢を先取りしていると言えるのかもしれません。
外国映画に比べると予算が限られている日本映画で、ここまで世界観を構築できるのは岩井監督以外にはいないでしょう。
「キル・ビル」、「ヘイトフル・エイト」にも参加している、世界的な美術監督の種田陽平さんの仕事も冴えわたっています。
「円」が最も価値が高い通貨だった時代に、一攫千金を求めて各国から日本に訪れてくるという物語です。
日本では、外国からやってきた違法労働者が増え続け、「円盗(イェン・タウン)」と呼ばれていました。
そして、「円盗」のフェイホン、グリコ、アゲハは協力してクラブを立ち上げますが、激動の展開が待ち受けているのでした。
第6位「ラストレター」(2020年)

作品名 | ラストレター |
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公開年 | 2020年 |
上映時間 | 120分 |
監督 | 岩井俊二 |
脚本 | 岩井俊二 |
音楽 | 小林武史 |
岩井監督の初期の代表作である「Love Letter」を彷彿させるタイトルとして「ラストレター」は話題になった作品です。
「Love Letter」と同様に手紙が物語のキーになっており、同作に出演した豊川悦司さんも「ラストレター」に出演しています。
上記に加えて、岩井監督の宮城県が舞台になっているため、集大成的な作品となりました。
岸辺野裕里の実家にて、若くして亡くなった姉の美咲の法事が行われたところに、美咲宛ての同窓会の報せが届きます。
裕里は、美咲の代わりに同窓会に出席して、姉の死を伝えるつもりでしたが、乙坂鏡史郎と久しぶりに再会しました。
自分の目的を言い出せないままの裕里は、美咲のフリをして鏡史郎と文通をするようになりました。
岩井監督作には初出演となる、福山雅治さんや広瀬すずさん、森七菜さんという豪華キャストの共演も見どころです。
第7位「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」(1995年)

作品名 | 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか? |
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公開年 | 1995年 |
上映時間 | 50分 |
監督 | 岩井俊二 |
脚本 | 岩井俊二 |
音楽 | REMEDIOS |
「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」は、当初単発ドラマとしてTV放送されたものが、劇場公開された作品です。
後に、「モテキ」や「地面師たち」で知られる大根仁監督で、アニメ映画化されました。
当時は若手注目株という立ち位置で知る人ぞ知る存在だった岩井監督を、一般層まで認知を広げた作品です。
典道と祐介は、2人とも小学校の同級生である、なずなに恋心を抱いていました。
2人の様子を知ったなずなは、水泳で勝った方と駆け落ちをすると、煽るように競争を仕向けます。
なずなは、躍起になる2人を見て楽しんでいましたが、家庭の事情で転校が決まっていることを2人には黙っているのでした。
瑞々しい空気感とタイムリープ的な物語の仕掛けが見どころの、青春映画です。
第8位「四月物語」(1998年)

作品名 | 四月物語 |
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公開年 | 1998年 |
上映時間 | 67分 |
監督 | 岩井俊二 |
脚本 | 岩井俊二 |
音楽 | CLASSIC |
「四月物語」は、いまや誰もが知る存在である、松たか子さんの初主演映画です。
夏や冬を舞台にすることが多い岩井監督の映画では珍しく、春を舞台にしています。
4月になり、大学の入学のため北海道から状況した卯月は、1人暮らしを始めます。
引っ込み思案だった卯月でしたが、環境が大きく変わったことで、刺激的な出会いが続いていきます。
個性的な人たちとの出会いの連続に充実感を得られた卯月でしたが、誰にも言えない秘密を抱えているのでした。
67分と短い作品ながら、ロマンチックなストーリーと映像美が、岩井作品の趣を感じさせます。
第9位「キリエのうた」(2023年)

作品名 | キリエのうた |
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公開年 | 2023年 |
上映時間 | 178分 |
監督 | 岩井俊二 |
脚本 | 岩井俊二 |
音楽 | 小林武史 |
「キリエのうた」は、現時点での岩井監督の最新作で、シンガーソングライターのアイナ・ジ・エンドさんを主演に迎えました。
叫びながら歌うようなアイナ・ジ・エンドさんの特徴を捉えた音楽映画で、オリジナル楽曲も起用されています。
岩井監督としては、初めて東日本大震災を題材にした作品で、自身のルーツを顧みながらも、新境地的な作品です。
当初は短編小説を想定していた物語でしたが、13年に渡る物語となり、壮大なスケールを感じさせます。
路上でシンガーソングライターとして活動するキリエは、歌うとき以外はまともに話すことができません。
しかし、彼女の才能を見出したイッコという女性との出会いが、キリエの人生を思わぬ方向へ動かしていきます。
第10位「PiCNiC」(1996年)

作品名 | PiCNiC |
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公開年 | 1996年 |
上映時間 | 68分 |
監督 | 岩井俊二 |
脚本 | 岩井俊二 |
音楽 | REMEDIOS |
「PiCNiC」は、「Love Letter」、「打ち上げ花火」を経て公開された映画です。
映画作家として勢いが出始めたタイミングでありながた、自主製作的なスタンスで撮られました。
岩井監督らしい映像美と、ロマンティックさと残酷が兼ね備えられています。
世界的な大スターである浅野忠信さんが、初めて岩井作品に出演しました。
精神病院に入院させられたココは、2人の青年と出会い、病院の塀の上を歩く遊びを始めます。
しかし、何気なく始めた遊びは、ココの好奇心を刺激していくのでした。
【岩井俊二】映画の代表作に見られる”特徴”を解説
岩井監督は、日本映画の監督の中でも、かなり強い作家性を持った存在です。
そんな岩井監督の特徴について解説していきます。
名前 | 岩井俊二 |
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生年月日 | 1963年1月24日 |
出身地 | 宮城県仙台市 |
血液型 | O型 |
受賞など | ベルリン国際映画祭国際アートシアター連盟賞「リリイ・シュシュのすべて」 高崎映画祭最優秀監督賞「スワロウテイル」 TAMA映画祭最優秀作品賞「ラストレター」 |
独特の映像表現「岩井美学」
岩井俊二監督の特徴を聞かれると、ほとんどの人が「岩井美学」と形容される映像美と答えるでしょう。
自然光を活かした撮影は、青春期を扱った作品と相まって、ロマンティックな印象を強めます。
古き良き日本の情景を見事に捉えており、特に緑が鮮やかに描写され、日常では見逃している美しさを気付かせてくれます。
また、ほとんどの作品で監督自身が編集を務めていることも、「岩井美学」の印象を強めていると言えるでしょう。
脚本から編集まで、映画にまつわる大半をコントロールすることで、独特の世界観が出来上がっています。
K-POPで絶大な人気を誇るNJZの「Ditto」のMVも、「岩井美学」からの影響を感じると話題になりました。
手紙やアリスなど共通したテーマ
岩井作品が、幻想的な印象を強めているのは、手紙という要素を扱っているからだと思います。
SNSやインターネットなど、現代の便利なツールが物語の主題になることは、岩井作品では少ないです。
むしろ、デジタルツールは少し否定的な描き方をされる傾向にあります。
手紙という手間をかけた行為のやり取りという、人間模様を本気で信じているピュアな作家と言えるでしょう。
現代ではもはや浮世離れしている純粋さが、却って映画の世界に没入させてくれます。
また「花とアリス」に代表されるように、フランス語で「少女」を意味する”アリス”をモチーフにすることが多いです。
少年少女をメインパーソンにすることで、極度にピュアな「岩井美学」を成立させられるのではないでしょうか。
【岩井俊二】撮影中の最新作はある?

【結論】岩井俊二監督が撮影中の新作はない。プロデュース作品の「パーフェクト・シェアハウス」が公開。
世界中から新作が待望される岩井監督ですが、新作を撮影中という情報はありません。
しかし、プロデュース作品である「パーフェクト・シェアハウス」という作品が3月15日から公開されました。
作家活動と映像作品の活動を並行している、桜井亜美さんの最新作です。
ポスターの雰囲気からは、確かに「岩井美学」の影響を感じられます。
シェアハウスの男女4人の暮らしが、世界のどこかで中継されているという内容は、岩井作品とはまた違う趣がありそうです。
全盲の女優である凛、吃音障害を持つ元介護士の遣都、アイドル配信者の翔、女医の芽衣という4人の人間模様が描かれます。
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【岩井俊二】映画の代表作ランキング!1位は「リリイ・シュシュのすべて」
- 岩井俊二監督の作品は特にアジア圏内に強い影響を与えている
- かなり強い特徴を持っており「岩井美学」と呼ばれている
- 数ある代表作の中で「リリイ・シュシュのすべて」が最も支持されている
岩井俊二監督は、1990年代にデビューし、その後の世代に強い影響を与えた映画監督です。
特にアジア圏内での影響は色濃く、映画だけではなく、K-POPのMV作品などにも影響を与えています。
特徴がはっきり表れた美しい映像は、「岩井美学」と称され、強い支持を得ました。
代表作を挙げればキリがないほど評価されていますが、「リリイ・シュシュのすべて」が最も人気の作品と言われています。
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また岩井監督の他にも素晴らしい日本の映画監督もいるので、興味が湧いた方はぜひこちらの記事もチェックしてください。
>【日本の映画監督ランキング】有名・巨匠・若手の注目株は!?
