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【MOTHER マザー】映画は実話?実際の事件のその後やあらすじを解説!長澤まさみの息子を演じたのは誰?

MOTHER マザー」は、2020年に公開され、長澤まさみさんの演技が絶賛された映画です。

長澤まさみさんが、従来のイメージとは全く異なる役柄を演じたことで、大きな話題になりました。

「MOTHER マザー」は、川口祖父母殺害事件を基にしているだけあり、ショッキングな内容です。

実際に事件とどれくらい差があるのか、どこが評価されている映画なのか、あらすじネタバレ部分を含めて解説していきます。

※この記事には映画の結末・ラストのネタバレを含む可能性があります。未鑑賞の方はご注意ください。

作品名MOTHER マザー
公開年2020年
上映時間126分
監督大森立嗣
脚本大森立嗣、港岳彦
音楽岩代太郎
キャスト長澤まさみ
奥平大兼
夏帆
皆川猿時
仲野太賀
配給スターサンズ、KADOKAWA
目次

【MOTHER マザー】映画は実話?あらすじをラスト結末までネタバレ解説

【結論】「MOTHER マザー」は実話の川口祖父母殺害事件が元ネタになっている。

「MOTHER マザー」の展開を、起承転結に分けて解説していきます。

物語の流れを理解することで、周平の揺らぎを理解できるので、参考にしてみてください。

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起:シングルマザーの秋子

秋子は、かねてから素行に問題があり、若くして周平を出産するものの、結婚がうまくいかずシングルマザーになりました。

年頃の息子を抱えながらも、秋子は仕事を続けられずに、周平を学校に行かせることができません。

不遇な家庭に生まれた周平は、若干の不満を抱えつつも、秋子に従っていました

妖艶な雰囲気をまとう秋子は、男性に困ることはなく、近づいてきた男性を度々騙しては、金銭を得るようになります。

そんな生活がうまくいくはずもなく、やがて借金の申し込みには周平の名前を使うようになるのでした。

承:従順な周平

過酷な環境で育ちながらも、周平は秋子に対して不満を伝えることはありません

むしろ自分の意思を押し殺す癖がついてしまい、気付けば異父兄妹が生まれて、家庭環境はより複雑化します。

行き当たりばったりの生活を続けるにつれ、秋子たちは路頭に迷うようになりました。

しかしある日、秋子たちは保護司の亜矢に助けられて、簡易宿泊所に入所します。

宿泊所は、フリースクールのような役割も担っており、周平は勉強の楽しさを実感していくのでした。

転:訪問者の遼

ささやかながら人間的な生活を取り戻しつつあった秋子たちでしたが、ある出来事によって事態が変わります。

周平の異父兄妹の冬華の父である遼が、秋子のもとを訪ねてきたのです。

気性の荒い遼は秋子に暴力を振るい、家族を地獄に連れ戻しますが、秋子は遼との縁を断ち切れません。

結局、遼の借金が理由で宿泊所を夜逃げすることになり、一家は再び路頭に迷います

保身に走り一目散に逃げていく遼を見ても、周平は何も言うことができずにいるのでした。

結:そして事件に至る

夜逃げから半年が経ち、周平は工場に勤務するようになりますが、秋子は相変わらず働いていません。

困窮した生活は変わる予兆もなく、秋子は周平に工場の金を盗ませて一家逃亡を図り、祖父母の殺害もそそのかします。

秋子の命令に逆らえない周平は、命令通り祖父母を刺し殺してしまいました。

秋子と周平はすぐに逮捕されますが、秋子は周平の単独犯だと主張し、周平は否定をしません

真実を話せば、量刑が軽くなるにも関わず、周平は懲役12年の判決を受け入れるのでした。

【MOTHER マザー】映画のラスト結末とネタバレになる部分の解説

「MOTHER マザー」のラストの結末とネタバレになる部分の解説をしていきます。

周平の行動原理が掴みにくい人は、こちらを参考にしてみてください。

映画のラスト・結末の詳しい解説

「MOTHER マザー」は、困窮していく秋子の家庭を、ただただ何も言えずに受け入れていく周平の物語です。

秋子が働かないことで、周平は過酷な環境に置かれますが、何も言わずに受け入れていきます。

家庭の困窮から、秋子は周平に職場の金を盗ませたり、祖父母の殺害を命令していくようになりました。

周平は殺害を実行し、秋子からすべて罪をなすりつけられても、単独犯を主張し懲役12年の判決が下されます。

普通なら親子の縁を断ち切るところを、周平は「それでもお母さんが好きだ」と主張します。

一見理解できない心情ですが、母親に支配されてしまった子供の運命を明確に打ち出して切れ味鋭いラストでした。

周平はなぜ単独犯と主張した?

「MOTHER マザー」で最も不可解に見える描写は、周平が殺害を単独犯だと主張したことでしょう。

もちろん、祖父母の殺害は秋子からの指示であって、周平の意思ではありません。

家庭の境遇を考慮すると、周平には情状酌量の余地があり過ぎるくらいです。

しかし、周平は単独犯と主張することで、秋子の罪を庇いました。

恐らく周平の中で、秋子との親子関係が逆転している感覚に陥ったのではないでしょうか。

物語の終盤になると、周平が仕事で金銭を稼ぎ、家族を養っていました。

子供のような秋子を守る意味で、周平がすべての罪を被ったのだと思います。

秋子の幼少期や過去について考察

なぜ秋子があそこまで、社会性に欠けた親であるかも、「MOTHER マザー」に残る謎のひとつです。

過去に家族から虐待を受けた影響など、理由は想像できますが、作中に明確な描写はありません

金銭を得ても、特にやりたいことがあるようにも見えず、「ただ単にそういう人」として描かれている印象です。

秋子は、一般的な社会の規範から外れて以降、元のレールへの戻り方がわからないのではないでしょうか。

全く擁護できませんが、一度社会からドロップアウトしてしまうと、生活レベルを戻ることはかなり難しいです。

完全に人生の迷子になった存在の象徴として、秋子が描かれていると感じました。

「それでもお母さんが好きだ」から分かる周平と秋子の関係性は…

散々秋子に苦しい人生を背負わされた周平ですが、「それでもお母さんが好きだ」というセリフを残します。

客観的に見ると、絶対に縁を切った方が良さそうに思いますが、なぜこんなことを言ってしまうのでしょうか。

秋子は、自分で金銭を稼ぐことができないため、周平に経済的に依存するようになります。

しかし、周平も秋子もいわゆる共依存的な心理に陥っていたのではないでしょうか。

秋子が、周平のことを精神的に支配することで、周平は自我をなくしていきます。

自我をなくした周平は、秋子が世界のすべてであるかのように感じてしまっていたのかもしれません。

【MOTHER マザー】映画は実話?実際の事件のその後はどうなったか

「MOTHER マザー」は、川口祖父母殺害事件という実際の事件を基にしています。

こちらでは、事件の概要について解説していきます。

川口祖父母殺害事件について

2014年に埼玉のアパートで、70代夫婦の刺殺体が発見されます。

事件の被害者は、17歳の少年で、小学五年生から義務教育を受けていないことも、話題になりました。

家庭の困窮により、少年は職場のカーナビを盗み、やがて給料の前借りができなくなっていました。

そして、母親から祖父母に金を借りてくることを命じられて、うまくいかずに殺害してしまったのです。

実際には、母親と祖父母の金銭のやり取りや関係のもつれもありますが、おおよそ映画で描かれた内容と変わりありません

事件のその後はどうなった?息子の現在

事件を起こした少年には、強盗殺人容疑で逮捕され、懲役15年の判決が下りました。

犯した罪に対して妥当な判決と言えそうですが、過酷な境遇を思うと同情してしまいそうです。

2014年に起きた事件のため、少年は現在も服役中とみられます。

少年が犯行に至ったのは、過酷な環境に原因があるのは言うまでもなく、判決には物議を醸しました。

母親のその後はどうなった?

事件後に母親も逮捕されましたが、少年の懲役15年という判決に対し、母親は懲役4年6か月という判決が下りました。

実行犯は飽くまで少年とはいえ、母親への判決は軽すぎるのではないかと、大きな話題になりました。

母親は、服役中に各メディアとの手紙のやり取りに応じた際は、「息子に会いたい」と綴っていたそうです。

刑期を計算するに、母親は恐らく出所していることでしょう。

人権を遵守して、母親のその後を報道するメディアはありませんが、どのような人生を送っているか想像もつきません。

【MOTHER マザー】映画の注目キャスト3選!長澤まさみの息子を演じたのは誰?

MOTHER マザー
(C)2020「MOTHER」製作委員会

こちらでは、「MOTHER マザー」のキャストを紹介します。

熱演が光ったキャストの魅力が少しでも伝わって欲しいです。

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三隅秋子/長澤まさみ

「MOTHER マザー」の主人公は、周平を徹底的に悪い方向への導いていく、母親の秋子です。

働かずに多くの男性と現を抜かす状況は、観客から感情移入をしようもない存在でした。

そんな悪役とも言える役柄を演じたのが、大スターである長澤まさみさんであることにも、驚かされます。

日本でトップクラスの知名度を誇る女優ですが、30代を超えて挑戦的な役柄に挑むことが増えていました。

長澤まさみさんのキャリアの中でも、秋子の役は最もリスクが高い役柄ではないでしょうか。

そんな難役を見事に演じきった長澤まさみさんの演技には、賞賛が集まりました。

周平/奥平大兼

物語の鍵を握る周平を演じたのは、若手注目株の奥平大兼さんです。

奥平さんは、「MOTHER マザー」を皮切りに、「マイスモールランド」、「Cloud クラウド」で認知を挙げている若手俳優です。

映画ファンを中心に評価されていましたが、日曜劇場「御上先生」の好演で、一般層にも認知が至りました。

周平は、秋子に支配され自我がなくなっていくという難役です。

映画初出演としてはかなり難しい役どころですが、その後の活躍を約束させるような素晴らしい名演でした。

奥平さんは、「MOTHER マザー」の演技で、日本アカデミー賞をはじめ、数々の新人賞を受賞しました。

川田遼/阿部サダヲ

物語のフックとなる川田遼を演じたのは、阿部サダヲさんです。

普段はコミカルな役が多いですが、話が通じない強権的で暴力的な男性を演じました。

遼は、ある日突然秋子たちの前に現れ、暴力を振るい安定しかけた家庭を崩壊させる存在です。

明るいキャラクターで知られる阿部さんが演じたからこそ、背筋が凍るような緊張感がありました。

【MOTHER マザー】映画の見どころ・重要ポイントを紹介!

「MOTHER マザー」の見どころや、作品の重要なポイントを紹介していきます。

一般的には理解しづらい、人間を描写している映画なので、こちらの解説を参考にしてみてください。

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①長澤まさみの演技を見逃すな

「MOTHER マザー」で最も印象に残るのは、長澤まさみさんの演技と言わざるを得ません。

暴力的に周平を支配しつつ、脆さを感じさせる役柄を、長澤さんがこれ以上ない演技で体現しました。

主人公の秋子に、同情できる過去を描かなかったところは、「MOTHER マザー」の特徴だと思います。

秋子を、「そういう人」として演じることは、観客からの感情移入という観点でリスクは大きかったはずです。

しかし、長澤さんは一切の同情を寄せ付けないほど、冷徹に秋子を演じました。

周平の行動を納得させるためには、秋子は悪役に徹しないと成り立ちません。

すべてのリスクを背負った長澤さんの好演は、最も特筆すべきポイントでしょう。

②周平の目を見逃すな

長澤さんと同じくらい高次元の演技が求められたのは、奥平大兼さんでしょう。

わかりやすく感情を表現しない周平という役は、演技をする上でかなり難しい役です。

普通なら怒り狂ってもおかしくない境遇を、周平はずっと耐え忍びます。

「MOTHER マザー」では、秋子から無理難題を押し付けられたときの、周平の目に注目して欲しいです。

基本的に周平の目は少し下を向いていることから、とっくに人生の希望を見失っていることが感じられます。

演技未経験とは思えない、繊細な目の演技をやってみせた奥平さんは、天才と言えるのではないでしょうか。

③時間を体感せよ

「MOTHER マザー」は、かなり重苦しく自体が続く映画のため、鑑賞していると長く感じる人が多いと思います。

ただ、事件の当事者である少年にとっては、映画の2時間どころではない、苦痛の日々を過ごしていたのではないでしょうか。

劇中でも、映画自体が出来事の重みを感じられるように、じっくりと編集されているように感じました。

全体の流れが丁寧過ぎる気もしますが、周平の痛みを描く上では必要な時間だと思います。

配信で観ると、一時停止や早送りの機能がありますが、なるべく等速で最後まで観ることをオススメします。

【MOTHER マザー】映画は実話の川口祖父母殺害事件を元にしている

  • 「MOTHER マザー」は川口祖父母殺害事件を基にした映画
  • 実際の事件に基づき出来事の悲惨さが描かれている
  • リスクある役柄を背負った長澤まさみの演技が高く評価された

「MOTHER マザー」は、川口祖父母殺害事件を基にした映画です。

実際の事件をなぞるように、出来事の経緯と悲惨さがじっくり描かれていきます。

衝撃的な内容ですが、主演の長澤まさみさんと奥平大兼さんの演技が高く評価されました。

重たい内容が好きな人には、響く作品なので、描かれている内容に向き合いながら、配信での鑑賞をオススメします。

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